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考察・解説

【だがしかし】第4巻の登場駄菓子全17種を徹底解説!森永ラムネからパインアメまで

投稿日:

コトヤマ先生の駄菓子コメディ漫画『だがしかし』。
実在する駄菓子がメーカー公認で実名登場するこの作品は、全11巻で153種類もの駄菓子が描かれています。

第4巻に登場する駄菓子は全17種類
1913年発売の森永ミルクキャラメルや1951年発売のパインアメなど、半世紀を超えるロングセラーが勢揃いする一方で、メーカー倒産や製造終了で姿を消した商品も5品含まれる、まさに駄菓子の「光と影」が凝縮された巻です。

この記事では、第4巻の駄菓子17種類すべてについて、価格・歴史・メーカー情報・開発秘話などを詳しくまとめました。
「ブドウ糖ブームの裏側は?」「パインアメの穴にはどんな秘密が?」という疑問にもお答えしていますので、ぜひ最後までご覧ください。

『だがしかし』第4巻の基本情報と登場駄菓子一覧

作品紹介と第4巻のあらすじ

『だがしかし』は、コトヤマ先生による駄菓子コメディ漫画で、週刊少年サンデー(小学館)にて2014年から2018年まで連載されました。

単行本は全11巻で完結しており、第4巻は2015年12月18日に発売されています。

2016年にはアニメ第1期、2018年にはアニメ第2期が放送され、駄菓子ブームの火付け役としても大きな話題となりました。

第4巻は、第3巻で描かれた夏祭りの余韻を残しつつ、夏休み終盤の物語が展開する巻です。

ほたるの駄菓子愛がさらに加速し、ココノツや幼馴染の遠藤サヤとの日常がますます賑やかに繰り広げられます。

「二日酔いに効く駄菓子は何か?」「よっちゃんイカの由来」「怖い話ガムでの肝試し」など、駄菓子そのものの魅力を語るエピソードと、キャラクター同士の関係性を掘り下げるシーンが共存する内容となっています。

第4巻最大の特徴は、ロングセラー商品の充実ぶり

森永ミルクキャラメル(1913年)、パインアメ(1951年)、森永ラムネ(1973年)、ソフトグライダー(1973年)など、発売から半世紀以上が経過した商品が次々と登場します。

一方で、17種類のうち5品が終売・廃盤という、これまでの巻と比べても高い割合で姿を消した商品が含まれており、ロングセラーの栄光と消えゆく駄菓子の現実が同居する、味わい深い1冊です。

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第4巻の登場駄菓子一覧表

第4巻に登場する駄菓子17種類を一覧にまとめました。

話数商品名メーカーカテゴリ販売状況
第57かし森永ラムネ森永製菓ラムネ菓子現行品
第58かし超・怖い話ガムトップ製菓/現コリスガム現行品
第59かしおやつカルパスヤガイサラミ風菓子現行品
第60かしペペロンチーノ東京拉麺ミニカップ麺現行品
第61かしソフトグライダーツバメ玩具製作所玩具現行品
第62かしカットよっちゃんよっちゃん食品工業酢イカ現行品
第63かしジャンケンマンサンワイズゲーム機廃盤
第64かし食べルンですHiオリオンラムネ菓子現行品
第65かしさくらんぼの詩UHA味覚糖キャンディ廃盤
第66かしポッキンアイス各社氷菓本家終売
第67かしチーズあられ中村製菓あられ現行品
第68かし森永ミルクキャラメル森永製菓キャラメル現行品
第69かし糸引き飴耕生製菓飴菓子廃盤
第70かしミニコーラオリオンラムネ菓子現行品
第71かしようかいけむり堀商店玩具製造終了
第72かしパインアメパイン飴菓子現行品
第74かしプチガムチーリン製菓ガム現行品

17種類のうち12種類が現行品で、5種類が終売・廃盤です。

現行品の価格帯を見ると、最も安いのがおやつカルパスの10円、最も高いのが森永ラムネの130円前後です。
多くの商品が10〜70円前後で購入でき、駄菓子の手軽さは健在です。

それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。

第57かし|森永ラムネ(森永製菓)

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森永ラムネは、1973年に森永製菓から発売されたラムネ菓子の定番商品です。
「飲むラムネ」をコンセプトに開発され、ラムネ瓶を模したボトル型のパッケージが特徴的です。
蓋を開けると白くて丸い粒状のラムネが出てきて、口に入れるとシュワシュワと溶けていく独特の食感は、50年以上にわたって多くの人に愛され続けています。

この商品の最大の特徴はブドウ糖を90%配合(含水結晶ブドウ糖として)していることです。
ブドウ糖には水分と反応すると熱を奪う「吸熱反応」があり、これこそがあの独特のシュワシュワとした清涼感を生み出しています。
口の中の水分と反応して熱を奪うことで、ひんやりとした爽快感が生まれる仕組みです。
このブドウ糖配合率の高さは、親御さんから「安心して子どもに与えられる」と評価される理由の一つにもなっています。

発売から約40年間、森永ラムネはあくまで「子どものお菓子」として認知されていました。
しかし2013年頃から状況が一変します。
SNSで「二日酔いにラムネが効く」という口コミが拡散し、続いて2015年には「ブドウ糖が集中力アップに効果的」としてメディアで報道されました。
こうして受験生や社会人の間で「大人のラムネ」としてのブームが到来したのです。
森永製菓は当初、独立した新ブランドの立ち上げを検討しましたが、最終的には「森永ラムネ」の既存ブランド力を前面に出す戦略に切り替え、これが大成功につながりました。

その大人人気を決定づけたのが2018年3月に発売された「大粒ラムネ」です。
通常品の1.5倍の大きさで食べ応えをプラスしたこの商品は、なんと発売からわずか1か月で年間販売計画を完売してしまい、再販まで約6か月を要するという異例の事態となりました。
子ども向け駄菓子が大人の支持を得て爆発的にヒットするという、駄菓子業界の新たな可能性を示した象徴的な出来事でした。
現在は「大粒ラムネ」に加え「超大粒ラムネ」も展開されています。

『だがしかし』第4巻の第57かしでは、この森永ラムネが登場します。
ラムネ菓子の代名詞ともいえるこの商品は、「駄菓子といえばラムネ、そしてラムネといえば森永のラムネ」と評されるほどの王道的存在です。
ブドウ糖90%配合という特徴や、あのシュワシュワ感の秘密が語られるエピソードは、駄菓子の奥深さを教えてくれるほたるの真骨頂といえます。

現在も全国のコンビニ、スーパー、駄菓子店などで広く販売されています。
2023年には発売から50周年を迎え、記念キャラクター選挙が実施されるなど、今なお進化を続けるロングセラー商品です。

参考価格:130円前後(29g入り)
購入方法:コンビニ、スーパー、駄菓子店、通販サイト

第58かし|超・怖い話ガム(トップ製菓/現コリス)

超・怖い話ガムは、2009年6月にトップ製菓から発売されたコーラ味(現在はソーダ味)のガムです。
駄菓子としてはやや新しい部類に入りますが、その独自のコンセプトで根強い人気を誇り、発売以来毎年夏前にリニューアルが行われるロングセラー商品に成長しました。

最大の特徴はガムに付属する「袋とじお話シート」「呪いのお札」です。
お話シートは起承転結の構成になっており、「転」と「結」の部分が袋とじで隠されているため、開くまで結末がわからないドキドキ感が楽しめます。
全18種類の怖い話が用意されており、どの話が当たるかは開けてみてのお楽しみです。
ガムを食べる以上に「読む楽しさ」に重点を置いた、ユニークな駄菓子といえます。

製造元のトップ製菓は、マルカワ(フーセンガムでおなじみのメーカー)から派生して独立した愛知県清須市の会社で、創業60年以上の歴史があります。
超・怖い話ガムはトップ製菓のトップ3に入る売れ筋商品となり、第5弾・第6弾では怪談師・稲川淳二とのコラボレーションも実現しました。
第7弾からはオリジナルキャラクター「レイコちゃん」が登場し、ぬいぐるみが当たる懸賞企画なども展開されています。
なお、現在はコリス株式会社が販売を引き継いでいます。
イラストは一見漫画家の押切蓮介の作風に似ていますが、実際にはトップ製菓の社内イラストレーターが描いているとのことです。
旅館や温泉施設の売店でも特に人気が高い商品として知られています。

『だがしかし』第4巻の第58かしおよびアニメ第8話「超怖い話ガムと台風と…」では、この超・怖い話ガムが登場します。
作中では、豆がほたるたちに怖い話を語って聞かせますが、実はその怖い話の出典が超・怖い話ガムのお話シートだったというユーモラスな展開が描かれています。
活字の怖い話にはまったく動じないほたるの姿も印象的です。

参考価格:40円(税別)
購入方法:駄菓子屋、スーパー、コンビニ、通販サイト

第59かし|おやつカルパス(ヤガイ)

おやつカルパスは、2002年9月に株式会社ヤガイから発売された、鶏肉と豚肉を使用したサラミ風の一口サイズおやつです。
小さなお子様でもおいしく食べられるようにソフトな食感に仕上げられており、製造過程で桜チップによる燻製工程を経ることで本格的な風味が生まれています。
真空パックの個包装により鮮度が保たれ、携帯にも便利な設計です。

何より驚くべきはその価格と販売実績です。
1個わずか10円(税別)という破格のコストパフォーマンスで、1個あたり3.4g・16kcalと手軽に食べられます。
その人気は凄まじく、2022年12月〜2023年11月の出荷実績に基づくと、なんと1秒に14本が売れている計算になるとされています。
子どものおやつとしてだけでなく、大人のおつまみとしても高い人気を誇り、食材としてアレンジに使われることもあります。
2022年9月には発売から20周年を迎えました。

パッケージに描かれた「おやつパンダ」のキャラクターも印象的です。
製造元の株式会社ヤガイは、1974年8月に山形県山形市で創業した食肉加工のスペシャリストで、「ヤガイペンシル」(ペンシル型のサラミスティック)をはじめとするカルパス・サラミ製品を数多く手がけています。
原材料には鶏肉(国産)、豚脂肪、ゼラチン、豚肉などが使用されており、賞味期限は製造日より210日です。

『だがしかし』第4巻の第59かしでは、このおやつカルパスが登場します。
作中ではカルパスの中毒性について「食べ始めると止まらない」という駄菓子ファンなら誰もが共感するエピソードが描かれています。
また、カルパスとサラミの違い(サラミはイタリア発祥、カルパスはロシア発祥)についても触れられており、駄菓子を通じた食文化の豆知識が楽しめる回です。

駄菓子コーナーの透明な箱に大量に並べられているおやつカルパスは、「何個買おうかな」と迷う楽しさも含めて駄菓子の醍醐味を味わわせてくれます。
現在も全国のコンビニ、スーパー、駄菓子屋で広く販売されており、2024年にはZ世代の女性をターゲットにした「ヤンニョムチキン味」も発売されるなど、新たな展開も続いています。

参考価格:10円(税別)
購入方法:コンビニ、スーパー、駄菓子屋、通販サイト

第60かし|ペペロンチーノ(東京拉麺)

ペペロンチーノは、東京拉麺株式会社が販売するミニカップ麺で、バジルと白胡椒が香るペペロンチーノ風味が特徴の駄菓子です。
内容量36gと、日清カップヌードル(78g)の半分以下というコンパクトなサイズで、1食あたり156kcalです。
「おやつラーメンの代名詞」とも称される同社の看板商品であり、おやつ・ランチタイム・夜食と幅広いシーンで楽しまれています。

最大の魅力は2通りの食べ方ができることです。
同梱の粉末スープの量を調整することで、お湯を切って粉末スープを半分使えばパスタ風、お湯を残して粉末スープを全量使えばラーメン風と、1つの商品で2つのまったく異なる味わいが楽しめるのです。
この「2way」な楽しみ方は、駄菓子の枠を超えたアイデアといえます。

製造元の新栄食品株式会社(販売元:東京拉麺株式会社)は、栃木県足利市に本社を置く即席麺メーカーです。
その歴史は1935年(昭和10年)に初代社長・今泉清が乾麺の製造販売を開始したことに始まります。
1962年に即席食品の分野に進出し、1974年には子どもがおこづかいで買えるラーメンとしてミニカップラーメンを発売しました。
新栄食品は世界で初めてミニサイズの即席麺およびミニサイズのカップ麺を開発した企業とされています。
「東京」と名がついていますが所在地は栃木県という、ちょっとしたギャップも面白いポイントです。
同シリーズにはチキン味ラーメンやうどん、焼きそばもありますが、ペペロンチーノが最も人気の高い商品です。

『だがしかし』第4巻の第60かしでは、このペペロンチーノが登場します。
作中では、お湯を注がないと食べられないミニカップ麺が「駄菓子」なのか「珍味」なのかという議論が展開されています。
粉末スープの量で「パスタ風」にも「ラーメン風」にもなるという2wayの楽しみ方も紹介されており、駄菓子の定義を考えさせられるエピソードとなっています。

現在もコンビニ、スーパー、駄菓子屋などで購入可能です。
エースコックとのコラボで「ペペロンチーノBIG」がセブンイレブン限定で発売されたこともあり、ミニカップ麺の枠を超えた展開も見せています。

参考価格:73円前後
購入方法:コンビニ、スーパー、駄菓子屋、通販サイト

第61かし|ソフトグライダー(ツバメ玩具製作所)

実在する戦闘機を模したポリスチレンペーパー製の組み立て式飛行機で、全長210〜215mmほどの手のひらサイズの模型です。
わずか3つの部品で構成されており、約3分で組み立てられる手軽さが魅力。
完成したグライダーを空に向かって投げる瞬間のワクワク感は、食べる駄菓子とはまた違った楽しさがあります。

スチレンペーパー版が登場したのは1973年
製造元は埼玉県戸田市のツバメ玩具製作所で、国内唯一のソフトグライダー製造者です。
創業は1950年頃で、初代が脱サラして立ち上げた会社とされています。

価格はかつて50円でしたが、現在は100〜120円に。
値上がりはしたものの、「自分で組み立てて飛ばす」という体験型の遊びが100円ちょっとで楽しめるのは、今の時代においてもかなりお値打ちではないでしょうか。
駄菓子屋が単なる「お菓子屋」ではなく「おもちゃ屋」でもあったことを思い出させてくれる一品です。

第62かし|カットよっちゃん(よっちゃん食品工業)

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カットよっちゃんは、1977年によっちゃん食品工業から発売された一口サイズの酢イカです。
正式な商品名は「カットよっちゃん(三杯酢)」で、いかと魚肉シートを食べやすい一口サイズにカットし、さっぱりとした三杯酢で仕上げた酸味のきいた味わいが特徴です。
10g入りで21kcal、たんぱく質2.6gと、おやつカルパスと同様に「食べもの系駄菓子」の代表格です。
酸っぱさの中にほんのりとした甘みがあり、噛めば噛むほどイカの旨みが口に広がります。

製造元のよっちゃん食品工業は、山梨県中央市に本社を置く食品メーカーです。
その歴史は1959年に創業者の金井芳雄がスルメ加工を始めたことにさかのぼります。
1963年(昭和38年)に法人化し、「よっちゃん」という社名は創業者の幼少時代のあだ名に由来しているとされています。
自分のあだ名がそのまま社名になり、全国に知れ渡るとは、創業者も想像していなかったかもしれません。
同年に発売された白いパッケージの「カットよっちゃんしろ」も定番商品です。

バリエーションは非常に豊富で、「よっちゃんしろ」をはじめ、「信玄」「よっちゃん丸」など、駄菓子だけで26種以上、珍味も含めると22種以上のラインナップが展開されています。
一般的には「よっちゃんイカ」と呼ばれることが多いですが、正式名称はあくまで「カットよっちゃん」です。

『だがしかし』第4巻の第62かしでは、このカットよっちゃんが登場します。
作中では「駄菓子の王様」として位置づけられており、正式名称が「カットよっちゃん」であること、一般的に「よっちゃんイカ」と呼ばれていることなど、多くの人が知っているようで知らない豆知識が紹介されています。
しょっぱい系駄菓子の代表格として、甘い駄菓子とのバランスを取る存在感が光るエピソードです。

現在も全国のコンビニ、スーパー、駄菓子屋などで幅広く販売されています。
15g入りのBigサイズ(51kcal)も展開されており、おつまみとしての需要も取り込んでいます。

参考価格:30円(10g入り)
購入方法:コンビニ、スーパー、駄菓子屋、通販サイト

第63かし|ジャンケンマン(サンワイズ/※ジャンケンマンチョコは丹生堂本舗)【廃盤】

ジャンケンマンは、1985年に有限会社サンワイズから発売された駄菓子屋向けのメダルゲーム機です。
厳密には「駄菓子」ではなく「駄菓子屋のゲーム機」ですが、駄菓子屋で10円玉を握りしめて遊んだ記憶は、多くの人にとってかけがえのない思い出となっています。
『だがしかし』ではこうした駄菓子屋文化の一部も丁寧に描かれており、第63かしのテーマとして取り上げられました。

遊び方はとてもシンプルです。
10円玉やメダルを投入すると「ジャーンケーン」という独特の掛け声が流れ、プレイヤーがグー・チョキ・パーのいずれかのボタンを押してじゃんけんをします。
勝てばメダルが払い出され、負ければメダルを失うという明快なルールです。
シンプルだからこそ熱くなれるゲーム性があり、あいこが続くとテンションが上がる仕様も子どもたちの心をつかみました。
ただし、実際には勝率が調整されており、遊び続けるとコインが減っていく仕組みになっていたとされています。

駄菓子屋だけでなく、百貨店の屋上や温泉旅館のゲームコーナー、水族館やショッピングセンターにも設置されていたため、幅広い世代に思い出があるゲーム機です。
その後も「ジャンケンマンフィーバー」「ジャンケンマンセブン」「ジャンケンマン21」「ジャンケンマンJPジャックポット」など、シリーズ作品が次々と展開されました。

製造元のサンワイズはジャンケンマンの大ヒットにより、有限会社から株式会社に格上げされるほどの成功を収めました。
しかし、1998年3月6日に倒産してしまいます。
倒産後、ジャンケンマンシリーズの権利は同じ東京都三鷹市に本社を置くアズロネットが引き継ぎ、販売やサンワイズ製品の修理サポートを行っていましたが、それらも現在は終了しています。
2020年にはバンダイからジャンケンマンの音声を再現したカプセルトイ「ガシャポンサウンド ジャンケンマンJP(ジャックポット)」が発売されるなど、今でもその人気は根強く残っています。

なお、「ジャンケンマンチョコ」という名前で丹生堂本舗から関連のチョコレート菓子も販売されていました。
丹生堂本舗は1953年創業の大阪の駄菓子メーカーで、10円玉チョコやトミカチョコなど、ユニークなチョコレート菓子を数多く手がけている老舗です。

『だがしかし』では、ほたるたちがジャンケンマンで遊びまくるエピソードが描かれています。
「ただジャンケンをするだけの内容」でありながら中毒性のあるゲーム性が作中でも存分に表現されており、読者からは「懐かしすぎてツボった」「あの音と声が鮮明に蘇る」といった感想が寄せられています。

参考価格:1プレイ10円
購入方法:現存する筐体は非常に希少。
2020年にバンダイからカプセルトイ版が発売

第64かし|食べルンですHi(オリオン)

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食べルンですHiは、1990年にオリオン株式会社から発売された、富士フイルムの使い捨てカメラ「写ルンです」をパロディにしたラムネ菓子です。
「写ルンです」は1986年に発売され「国民のファーストカメラ」と呼ばれるほどの大ヒット商品でしたが、その4年後にお菓子としてパロディ化されたのが本品です。
古き良きグリーンのボディを忠実に再現したパッケージが目を引く、駄菓子界を代表するパロディ商品の一つです。

最大の魅力は実際に「シャッターが切れる」ギミックにあります。
カメラ型の容器のシャッターボタンを押すと、レンズ部分がパカッと開いて、中から丸いラムネがコロコロと飛び出してくる仕組みです。
ラムネは硬めの糖衣でコーティングされており、ガチャガチャのガムのような見た目をしています。
さらにカメラの裏面には「ラムネ占い」が掲載されており、出てきたラムネの色によって明日の運勢が占えるという遊び心も詰まっています。
パッケージには「食べル時のシャッターチャンスをたのしんでネ!」というメッセージも記載されています。

製造元のオリオン株式会社は1957年1月10日に大阪市北区で設立された駄菓子メーカーで、ココアシガレット(1951年発売)やミニコーラでおなじみの会社です。
「楽しくなくてはお菓子じゃない」をモットーに、20〜30円の子ども向け価格帯で形状やパッケージに工夫を凝らしたパロディ商品を数多く生み出してきました。
「パロディは絶対にやめない」と役員が明言しているほど、パロディ精神に並々ならぬ情熱を持つ会社です。
過去にはパロディに対する国際訴訟を受けたこともありますが、勝訴した実績を持っています。
姉妹品として受験生向けの「受かルンですHi」も展開されていました。

『だがしかし』のアニメ第12話(最終回)「食べるんですHiとさくらんぼの詩と…」では、ココノツが突然モテたくなり、豆と一緒に食べルンですHiのラムネ占いに挑むエピソードが描かれました。
ピンク色のラムネが出ればモテるという設定で、豆が一度に2個のピンク色を引いてしまいココノツが愕然とする、というコミカルな展開が人気を集めました。

発売から30年以上が経過した現在も現行品として販売されており、駄菓子屋やスーパー、100円ショップなどで購入することができます。
「写ルンです」を知らない若い世代にとっては純粋に面白いおもちゃ菓子として、リアルタイム世代にとっては「あの頃」を思い出す懐かしの一品として、世代を超えて愛され続けています。

参考価格:60円前後(100円ショップでは2個で100円)
購入方法:駄菓子屋、スーパー、100円ショップ、通販サイト

第65かし|さくらんぼの詩(UHA味覚糖)【廃盤】

さくらんぼの詩は、1978年にUHA味覚糖から発売されたポケットキャンディです。
さくらんぼの甘い果汁とヨーグルトの酸味を組み合わせた爽やかな味わいが特徴で、ほんのりピンク色の可愛らしい飴が40年以上にわたって愛され続けました。
ジップタイプのパッケージにファンシーなイラストがあしらわれたデザインは、昭和のお菓子文化を象徴する存在でした。

発売当初の価格は50円で、「パイナップルの夢」を含む6種類のラインナップで展開されました。
当時としては画期的な商品だったとされています。
その後もシリーズは拡大し、「野いちごの小道」(1980年頃発売)、「クリームソーダ」、「白いチーズケーキ」、「りんごの日記」など、味ごとに詩的な名前がつけられた商品が次々と登場しました。
お菓子なのにどこか文学的な香りがする、そんなネーミングセンスは唯一無二のものです。
甘さがちょうど良く、ついつい複数個食べたくなるほどの美味しさがあり、遠足のおやつや学校行事のお菓子の詰め合わせに入っている定番商品として、特に学生を中心に親しまれてきました。

しかし、2021年1月21日に終売が発表されました。
UHA味覚糖の広報担当者は終売理由について、「現代はキャンディと言ってもソフトキャンディやグミ、ラムネなどの出現で多様化が進んでおり、マーケットの変化、消費者の嗜好の広がりから一旦販売終了という形をとらせていただくことになりました」と説明しています。
売上が急激に落ちたわけではなく、少しずつ減少していったとのことです。
姉妹商品の「野いちごの小道」は2018年に先行して終売しており、「クリームソーダ」も同時期に販売を終了しました。
終売の知らせはSNSで大きな話題となり、「人類史にとって喪失すぎる」「遠足に絶対持って行ってた」といった惜しむ声が多数寄せられました。

一方で、復活への期待も残されています。
UHA味覚糖は「マーケットの変化、消費者の嗜好の広がりにより、時代に即したブランドとすべく、プロジェクトを立ち上げ」ており、「もう1度お客様に楽しんでいただけるよう努めてまいります」とコメントしています。
ファンの間では復活を待ち望む声が今も続いています。

『だがしかし』のアニメ第12話(最終回)では、ほたるがサヤに「恋の味を教えてあげる」と切り出す場面で登場しました。
ドキドキするサヤですが、実はさくらんぼの詩というキャンディが「恋の味」だった、というユーモアあふれる展開です。
作中では「さくらんぼという果実自体がすでに乙女チック」と表現されており、フルーツの中でも特に女性的なイメージを持つ商品として紹介されています。

参考価格:50円(発売当初)
購入方法:2021年に終売。現在は入手困難。

第66かし|ポッキンアイス(マルゴ食品 他)【本家終売】

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ポッキンアイスは、ポリエチレン製の棒状容器にジュースが充填された氷菓で、真ん中のくびれでポキッと折って2本に分けられるのが最大の特徴です。
正式名称は「ポリエチレン詰清涼飲料」といい、実はアイスではなく飲料に分類されます。
かつて駄菓子屋がこの商品を凍らせて販売したところ大人気となり、いつしか「アイス」として定着したという経緯があります。
真ん中のくびれがあることで包丁を使わずに折れるだけでなく、1本を平等に2つに分けられるという点が、友だちや兄弟と「半分こ」するコミュニケーションツールとしても機能していました。

この商品の面白さは、地域によって呼び名がまったく異なることです。
Jタウンネットが2014年に実施した全国調査(917人回答)によると、最も多かったのが「チューチュー/チューチュー棒」(39.6%)、次いで「チューペット」(20.8%)、「ポッキン/ポッキンアイス」(13.3%)という結果でした。
「ポッキンアイス」は北海道や東北、北関東、北陸、東海など東日本で広く使われている呼び方で、アイスを真ん中でポキッと折る動作に由来しています。
一方、「チューペット」は関西を中心に支持が厚い呼び方です。
さらにローカルな呼び方として、岐阜県の「カンカン棒」(方言で「硬い」を意味する「カンカン」に由来)、愛知県の「コンコンジュース」なども存在します。

本家の「チューペット」は1975年に大阪の前田産業が開発・発売した登録商標です。
テレビCMを東海・関西・関東で放映していたことから知名度が非常に高く、ポリエチレン詰清涼飲料の代名詞的存在でした。
しかし2009年、生産工程でカビ発生のおそれがあるとして自主回収を実施した後、製造ラインの設備老朽化により改善に多大な費用と時間がかかることから、同年をもって販売を終了しています。
なお、この商品ジャンルは「中小企業分野調整法」によって大企業の製造が禁止されており、全国各地の中小企業がそれぞれの商品名で製造・販売していたことが、呼び方の多様性につながったとされています。

現在は、マルゴ食品の「ポッキンフルーツ」をはじめ、同じ形状の類似商品が複数のメーカーから販売されています。
マルゴ食品のポッキンフルーツは果汁20%で、冷凍庫で凍らせてアイスキャンディにするだけでなく、炭酸水やワインに加えてドリンクにしたり、凍らせたものを包丁で切ってデザートにしたりと、さまざまな食べ方が提案されています。

『だがしかし』では「夏といえばチューペット、それ以外の選択肢は無かった」と表現され、懐かしい夏の思い出と結びつけて紹介されています。
綺麗に折るのが難しいという「あるある」もエピソードの中で取り上げられており、読者からは「ポッキンアイスのあるあるネタも面白かった」と好評を得ました。

参考価格:1袋(8〜10本入り)200〜400円程度
購入方法:スーパー、コンビニの冷凍コーナー、通販サイト(本家チューペットは終売)

第67かし|チーズあられ(中村製菓/きらら)

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チーズあられは、1972年(昭和47年)に中村製菓から発売されたロングセラーのスナック菓子です。
ふわっとカリッとした軽い食感と、ほんのり香るチーズの風味、そしてちょうど良い薄塩加減がクセになる一品で、一度手を出すと止まらなくなる危険な美味しさを持っています。
小麦粉、植物油脂(なたね油)、甘藷でん粉、食塩、ナチュラルチーズ、脱脂粉乳が主な原材料で、20gあたり96kcalです。

中村製菓は福岡県北九州市小倉北区に本社を置く有限会社で、パッケージには発売当時から変わらず「中村の〜」と記されています。
全盛期にはカルビーに次ぐ売り上げを記録したこともあるほどの人気を誇りました。
販売は東京都墨田区の株式会社やおきんが手がけています。
50年以上にわたって味もパッケージもほぼ変わらず愛され続けているという事実そのものが、この商品の実力を物語っています。

実は「チーズあられ」は複数のメーカーから販売されていることでも知られています。
元祖は岐阜市中西郷の菓子メーカー「松福」が1971年に製造を開始した「欧風チーズあられ」だとされています。
当初は純粋なお菓子づくりに取り組んでいたものの、売れない時期があり、酒のつまみになるあられにチーズで味付けしたところ人気が出たという背景があります。
その後、中村製菓をはじめ各地のメーカーが追随し、京都の天狗製菓、岐阜県揖斐郡の株式会社きらら、静岡のエルミオーレ製菓、沖縄の玉木製菓など、全国で多くの企業がチーズあられを製造・販売するようになりました。
なお、エルミオーレ製菓のチーズあられは一度販売終了となりましたが、その後「ハル屋」が事業を引き継いで復活しています。

『だがしかし』では「厳密にはあられではない」という豆知識が紹介されています。
通常、あられの原材料にはもち米が使用されますが、チーズあられの主原料は小麦粉と甘藷でん粉であり、もち米は含まれていません。
そのため、正確には「あられ風のスナック菓子」と呼ぶべき商品なのです。
こうした意外な事実を楽しく紹介するのが、『だがしかし』という作品の真骨頂といえます。

現在も中村製菓のチーズあられは駄菓子屋やスーパー、コンビニ、100円ショップなどで幅広く販売されています。
20gの小袋(30円)のほか、100g入りの大袋も展開されており、賞味期限はメーカー製造から4か月です。
チーズの風味が効いた塩気のある味付けは、甘い駄菓子の中で良いアクセントになっており、「しょっぱい系」が欲しくなったときの定番として根強い人気を保っています。

参考価格:30円(20g小袋)
購入方法:駄菓子屋、スーパー、コンビニ、100円ショップ、通販サイト

第68かし|森永ミルクキャラメル(森永製菓)

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森永ミルクキャラメルは、1913年(大正2年)に誕生した日本を代表するキャラメルです。
「良質の原料をじっくり煮詰めて作る伝統の味」をコンセプトに、ほどよい甘さとミルクの優しい風味で110年以上にわたり愛され続けています。
黄色い箱に記されたクラシカルなデザインは、日本人なら誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

森永製菓の創業者・森永太一郎は、アメリカで習得した西洋菓子の製法をもとに1899年にキャラメルの製造を開始しました。
しかし当時の日本人には乳製品の風味が馴染みにくく、価格も高価だったため、なかなか普及しなかったとされています。
転機となったのは1914年の東京大正博覧会で、紙サック入りの携帯タイプ(20粒入り10銭)がお土産として爆発的な人気を獲得しました。
終戦後の1950年には原料統制が解除され、銀座のデパートでは開店早々行列ができるほどの人気商品となっています。
2000年には郵政省が発行した「20世紀デザイン切手」に「ミルクキャラメル発売」が選定されるなど、もはや単なるお菓子を超えた文化的存在といえます。
森永製菓のマーケティング担当者によれば、パッケージやレシピの変更案を消費者調査にかけたところ「オリジナルより評価が低かった」とのことで、「発売当初から変わらないことが一番の価値」だと語っています。

『だがしかし』第4巻の第68かしでは、この110年以上の歴史を持つ森永ミルクキャラメルが登場します。
アニメ第1期ではサクマドロップスとともに取り上げられており、駄菓子の王道としての存在感を示しています。
ほたるが駄菓子のうんちくを語る場面に、110年の歴史を持つミルクキャラメルはまさにうってつけの題材です。

現在も全国のコンビニやスーパーで購入可能です。
価格は近年の原材料高騰により段階的に値上げされており、2024年4月からは12粒入りで150円(税別)となっています。
内容量の58.8gは2009年時点から変わっておらず、いわゆる「シュリンクフレーション」は行っていないとのことです。
期間限定フレーバーとして「あまおう苺味」や、通常の1.7倍の大きさの「大粒タイプ」、専門店のような食感の「とろ生キャラメル」なども展開されています。

参考価格:150円(税別・12粒入り)
購入方法:コンビニ、スーパー、駄菓子店など全国で購入可能

第69かし|糸引き飴(耕生製菓)【廃盤】

糸引き飴は、大小さまざまなサイズのフルーツ型の飴に糸がついており、束ねられた糸の中から1本を選んで引き上げると、その糸についた飴がもらえるという駄菓子です。
正式な商品名は「フルーツ引」で、耕生製菓有限会社(愛知県豊橋市)が製造していました。
個包装されていない飴が束ねられた状態で販売されるため、スーパーやコンビニでは衛生面から取り扱いが難しく、駄菓子屋でしか出会えない商品として知られていました。

糸引き飴が登場したのは1955年頃とされており、耕生製菓の先代が考案した「元祖」の商品です。
発売当初はすべていちご形の飴で、大きさの大小だけが違うシンプルな構成でした。
1970年代初頭にフルーツの形が多様化し、色とりどりのカラフルな飴へと進化しています。
製造工程はほとんどが手作業で行われており、砂糖や水飴を型に流し込み、固まる直前に糸を差し込んで、30個ずつを束ねて輪ゴムで留め、袋に詰めるという工程を、72歳の代表者とその妻が中心となって担っていました。
商品バリエーションは「フルーツ引」「コーラ糸引」「シャンペンサイダー」の3種があり、なかでもフルーツ引は他の2種の10倍以上の出荷量を誇る圧倒的な人気商品でした。
1回10円程度で糸を引くことができ、どの飴が出てくるかわからないドキドキ感が、子どもたちの心をつかんでいました。

『だがしかし』第4巻の第69かしでは、この糸引き飴が登場します。
作中では駄菓子屋の店先にぶら下がっている糸引き飴の束が描かれ、「狙った飴を確実には手に入れられない」ことによる一喜一憂の楽しさが紹介されています。
駄菓子屋文化を語る上で欠かせない商品であり、作品の舞台である田舎の駄菓子屋「シカダ駄菓子」にはぴったりのアイテムです。

2025年5月末、耕生製菓は廃業しました。
原料・包装資材の急激な価格高騰、旧式機材の老朽化と部品入手困難、後継者不在、そして駄菓子店の減少による販路縮小が重なり、わずか数十円の単価で利益を出すことが現実的ではなくなったためです。
国内唯一の糸引き飴メーカーの廃業により、約75年の歴史に幕が下ろされました。
駄菓子屋でしか成り立たない商品が、駄菓子屋の減少とともに姿を消すという、駄菓子文化の構造的な課題を象徴する出来事です。

参考価格:1回10円程度(1袋60個入り)
購入方法:2025年5月末にメーカー廃業。現在は入手不可

第70かし|ミニコーラ(オリオン)

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ミニコーラは、1978年(昭和53年)11月にオリオン株式会社から発売されたコーラ味のラムネ菓子です。
缶飲料を模した小さなプラスチック容器に、小粒で少し固めのラムネが入っています。
蓋を開けた瞬間にコーラの香りがふわっと広がり、口に入れるとシュワシュワとした清涼感が楽しめます。
内容量は9gで36kcalと、手軽に楽しめる一口サイズの駄菓子です。

開発の背景には、1978年当時の物価事情がありました。
当時、缶入りのコカ・コーラは250mlで100円。
子どもにとってはなかなか手が出ない価格だったため、「安価にコーラ味を楽しめる駄菓子」としてミニコーラが企画されました。
容器のデザインが本物のコーラ缶に似ていたことから、1980年にはコカ・コーラ社との間で約10年にわたる商標に関する係争が発生しましたが、「消費者が錯誤していない」ことを理由にオリオン側に問題なしとの判決が下されています。
ミニコーラの容器は時代とともに進化しており、初代は蓋がちぎれる仕組みでしたが、「少しずつ食べたい」という消費者の声に応えて2代目で蓋が閉められるように改良されました。
現在の3代目ではQRコードが追加され、スキャンすると電子絵本が楽しめるという現代的なギミックも搭載されています。

ミニコーラはオリオンの全商品の中で売上No.1を誇り、ココアシガレットや食べルンですHiと並ぶ「3本柱」の1つとして会社を支える看板商品です。
月間生産数は約120万個、年間で約1,440万個にのぼり、発売から28年間の累計では4億320万個以上が製造されたとされています。
フレーバー展開も豊富で、ミニサワー、ミニオレンジ、ミニピーチ、ミニグレープ、ミニビタC、ミニフレッシュ、ブルーベリーラムネなど計7種以上のバリエーションが存在します。

『だがしかし』第4巻の第70かしでは、このミニコーラが登場します。
「子どもがコーラを飲むように食べるもの」として開発されたこの商品は、駄菓子屋を舞台にした本作の世界観にぴったりの一品です。
缶ジュースに手が届かなかった子ども時代の憧れを、わずか30円で叶えてくれるミニコーラの存在は、駄菓子文化の本質を体現しているといえます。

現在も全国のスーパーやコンビニ、駄菓子店で購入できます。
登録商標(第5929894号)を取得しており、発売から45年以上が経過した今もなお、テレビやメディアで頻繁に取り上げられるロングセラー商品です。

参考価格:30円前後
購入方法:コンビニ、スーパー、駄菓子店、通販サイト

第71かし|ようかいけむり(堀商店/まるひで)【製造終了】

カード状の薬品を指先に塗り、指をゆっくりつけたり離したりすると煙のような糸が現れるという、不思議な玩具駄菓子です。
初めて体験した子どもは「本当に煙が出た!」と目を輝かせる、駄菓子屋のマジックアイテムでした。

価格は10〜30円
製造元は愛知県の堀商店(屋号「まるひで」)です。
しかし、2020年に製造終了
事業の継続が困難になったことが理由とされています。

ようかいけむりはデジタル全盛の時代において、「指先から煙が出る」というアナログな驚きを提供してくれる稀有な商品でした。
スマホやゲーム機では得られない、五感を使った「不思議体験」ができる駄菓子玩具が消えてしまったことは、駄菓子文化の1つのページが閉じたことを意味しています。

販売状況:製造終了(2020年)

第72かし|パインアメ(パイン株式会社)

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パインアメは、1951年(昭和26年)に誕生した輪切りのパイナップルを模したハードキャンディです。
甘酸っぱくジューシーな味わいと、中央に開いた穴がトレードマークとなっています。
天然着色料(紅花黄色素とモナスカス色素)を使用しており、1粒4.8gあたり18.7kcalです。
砂糖、水飴、パイナップル果汁、脱脂粉乳などを原材料に、70年以上にわたり愛され続けてきました。

パインアメの誕生には、戦後の日本の食文化が深く関わっています。
当時、生のパイナップルや缶詰は庶民にとって高嶺の花でした。
パイン株式会社の初代社長・上田保夫氏は、「パイン缶の美味しさをみんなが手軽に味わうことができたらどんなにすばらしいだろう」という思いからこの商品を開発しました。
発売当初は瓶詰めで1粒1円、穴は開いておらず扁平な飴に輪切りパイナップルの模様を型押ししただけのものでした。
しかし人気が出ると模倣品が次々と登場したため、差別化として「穴を開ける」というアイデアが採用されました。
当初は竹製の箸に綿を巻いて1個ずつ手作業で穴を開けていましたが、あまりの作業量に社員が腱鞘炎になってしまったとされています。
この問題を解決するため、2年の歳月をかけて1953年に自動穴あけ機が完成し、現在のパインアメの形が確立されました。
なお、当初はパイナップルの香料が存在しなかったため、リンゴやミカンの香料を混合して風味を再現していたそうです。
1972年からは本物のパイナップル果汁を使用し、より本格的な味わいとなっています。

パイン株式会社は1951年に「株式会社業平製菓」として大阪市天王寺区で設立され、1981年に現在の社名に変更されました。
1984年の全国菓子大博覧会では名誉総裁賞を受賞しています。
パッケージは昭和27年から現在まで複数回リニューアルされていますが、商品そのものの形と味はほぼ変わっていません。
8月8日は「パインアメの日」として2015年に日本記念日協会に登録されました。
同社は「どんぐりガム」(飴の中にガムを内蔵)や「あわ玉」(飴を舐めると中の重曹が発泡する)なども製造しており、ユニークな発想の飴づくりに定評があります。

『だがしかし』第4巻の第72かしでは、パインアメが登場します。
パインアメの穴の秘密や、模倣品との差別化という開発秘話は、駄菓子の知られざるドラマを語るのが大好きなほたるにとって格好のトピックです。
模倣品対策から生まれた「穴」がいつしか商品最大のアイコンになったという逆転のエピソードは、駄菓子業界の名エピソードとして広く知られています。

現在も全国のコンビニ、スーパー、駄菓子店などで購入可能です。
通常パッケージ(120g)のほか、缶入り(90g・賞味期限5年)は防災用としても利用されています。
金額ベースでは関西と関東の売上が同等ですが、人口比で見ると関西での消費が上回っており、これは「飴ちゃん」を配る関西独自の文化に根ざしているとされています。

参考価格:120g入り 200円前後
購入方法:コンビニ、スーパー、駄菓子店、通販サイト

第74かし|プチガム(チーリン製菓)

プチガムは、小粒タイプの風船ガムが小さな容器に入ったポケットサイズの駄菓子です。
ソーダ味とグレープ味がアソートで入っており、一気に口に放り込んでも、一粒ずつプチプチ食べても楽しめる自由度の高い商品です。
容器の蓋にはミニゲーム(間違いさがしなど4種類)が印刷されており、食べる以外の楽しみも用意されています。

製造元は大阪のチーリン製菓で、1928年(昭和3年)創業という老舗の駄菓子メーカーです。
チョコレート、ラムネ、ガム、ミンツを主力商品とし、「おなかだけでなく心を満たす」をモットーに子ども向けの駄菓子を作り続けてきました。
『だがしかし』には第1巻でも「プチプチうらないチョコ」が登場しており、チーリン製菓は本作に複数回登場するメーカーの1つです。
小さくて安いお菓子を丁寧に作り続けるその姿勢は、まさに「駄菓子職人」と呼ぶにふさわしいものです。

『だがしかし』第4巻の第74かしでは、このプチガムが登場します。
華やかな開発秘話やドラマチックな歴史こそありませんが、「ちょっとガムが噛みたい」という日常のささやかな欲求に長年応え続けてきた堅実さは、駄菓子の本質的な価値を体現しています。
ポケットに入れて持ち歩ける手軽さと、一粒ずつ味わう楽しみは、子どもにとっての「マイお菓子」としてぴったりの存在です。

現在も駄菓子店やスーパー、通販サイトなどで購入可能です。
なお、同名の「プチガム」は明治チューインガム(株式会社明治)からも別の商品として販売されていますが、『だがしかし』に登場するのはチーリン製菓の商品です。

参考価格:30円前後
購入方法:駄菓子店、スーパー、通販サイト

第4巻はロングセラーの「光と影」が交差する巻

第4巻の駄菓子ラインナップを俯瞰すると、「ロングセラーの宝庫」であると同時に、「駄菓子の明暗」がくっきりと浮かび上がってくる巻であることがわかります。

半世紀を超える名品たち

まず目を引くのは、歴史の長さです。
森永ミルクキャラメル(1913年)は110年超、パインアメ(1951年)は70年超、森永ラムネ(1973年)ソフトグライダー(1973年)は50年超。
第4巻だけで、合計すると数百年分の歴史が詰まっていることになります。

これらの商品に共通するのは、「変わらないこと」を貫いた強さです。
森永ミルクキャラメルは味もパッケージもほぼ不変、パインアメは穴あきの形状を70年間守り続けています。
変化の激しい時代の中で「変わらない」ことは、それ自体が大きな価値なのかもしれません。

5品が消えた現実

一方で、17種類のうち5品が終売・廃盤という事実は見逃せません。
ジャンケンマン(メーカー倒産)、さくらんぼの詩(市場変化)、ポッキンアイス(製造ライン老朽化)、糸引き飴(駄菓子屋の減少)、ようかいけむり(事業継続困難)と、消えた理由はそれぞれ異なります。

特に糸引き飴の廃盤は象徴的です。
駄菓子屋でしか売れない商品は、駄菓子屋がなくなれば一緒に消えてしまうという構造的な問題が浮き彫りになっています。

「大人の再発見」という希望

しかし、暗い話ばかりではありません。
森永ラムネの事例は、駄菓子に新たな可能性を示しました。
40年間「子どものお菓子」だったものが、ブドウ糖=集中力アップという切り口で大人市場を開拓し、「大粒ラムネ」は爆発的なヒットを記録しています。
おやつカルパスが「大人のおつまみ」として支持されているのも同じ流れです。

子ども時代に親しんだ駄菓子を、大人になって「再発見」する
この現象が駄菓子業界の新たな原動力になっているのは、第4巻のラインナップが教えてくれる希望のメッセージともいえるでしょう。

まとめ

『だがしかし』第4巻に登場する駄菓子17種類を詳しく解説しました。

17種類のうち12種類は現行品として今も販売されていますが、ジャンケンマン(メーカー倒産)、さくらんぼの詩(2021年終売)、ポッキンアイス(本家2009年終売)、糸引き飴(メーカー廃業)、ようかいけむり(2020年製造終了)の5種類はすでに手に入らなくなっています。

一方で、1913年発売の森永ミルクキャラメルが110年超の現役を続け、森永ラムネがブドウ糖ブームで大人市場を開拓するなど、長寿商品の底力を見せつけるラインナップでもありました。
パインアメの穴の誕生秘話、ミニコーラの「缶コーラが高い時代」の開発背景、食べルンですHiのパロディ精神など、1つ1つの駄菓子に知られざるドラマがあることをお伝えできたのではないかと思います。

気になった駄菓子があれば、ぜひ実際に手に取って食べてみてください。
漫画を読みながら同じ駄菓子を味わうと、ほたるたちのやりとりがより一層楽しくなるはずです。

※この記事の情報は2026年4月時点のものです。駄菓子の価格・販売状況は変動する場合があります。

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