漫画『おとりよせ王子 飯田好実』の第4巻には、第32便から第41便まで全10品のお取り寄せグルメが登場します。
九州の山里で育つ自然薯に始まり、伊勢の老舗かまぼこ店のつまみ揚げ、岡山の行列豚まんじゅう、そして長良川の鮎を使ったピザ、「職人の手仕事」が光る逸品が揃い踏みです。
第4巻の特徴は、「入手困難な逸品」が目立つことです。
半年待ちの豚まんじゅう、季節限定の自然薯、消費期限わずか5日の巨大ざる豆腐。
簡単には手に入らないからこそ、届いた時の喜びもひとしお。
飯田くんの「どうしてもこれが食べたい」という執念にも似た情熱が、読者にも伝染する一冊です。
この記事では、第4巻に登場する全10商品について、作中での登場シーン・商品の背景にあるストーリー・購入方法まで徹底的に解説していきます。
※本記事に記載の価格は2026年4月時点の情報です。
価格は変動する可能性がありますので、購入の際は各店舗の公式サイト等で最新情報をご確認ください。
『おとりよせ王子 飯田好実』第4巻の基本情報と紹介商品一覧
作品紹介と第4巻のあらすじ
『おとりよせ王子 飯田好実』は、高瀬志帆先生による漫画作品で、月刊コミックゼノン(徳間書店)にて2011年から2016年まで連載されました。
単行本は全7巻で完結しています。
主人公の飯田好実(いいだ よしみ)は26歳のシステムエンジニア。
職場では無口で目立たない存在ですが、お取り寄せグルメに対する情熱と知識は並外れています。
毎週水曜日、仕事を終えた飯田くんを待っているのは、自ら厳選したお取り寄せの逸品。
その商品を前にした至福の表情が、この作品最大の魅力です。
第4巻には第32便から第41便までが収録されており、九州の自然薯から東北のいぶりたけのこ、岐阜の鮎ピザまで、「入手困難でも手に入れたい」職人の手仕事が詰まった逸品が並ぶラインナップとなっています。
第4巻に登場するお取り寄せ商品一覧表
第4巻に登場する全10商品を一覧にまとめました。
第4巻の紹介商品を徹底解説
第32便|九千部朱薯(九千部/福岡県那珂川市)
第4巻の幕開けを飾るのは、福岡県と佐賀県の県境にそびえる標高845mの九千部山の麓で育つ自然薯「九千部朱薯(くせんぶあかいも)」です。
日本原産の自生種である自然薯を、腐葉土を使った自然に近い環境で栽培しており、表面がほんのり朱色を帯びているのが名前の由来です。
この自然薯の最大の特徴は、ことのほか強い粘りと豊かな風味。
あまりに粘りが強いため、皮ごと摺ってそのまま「お刺身感覚」で食べられるほどです。
製造元の株式会社九千部は、自然薯の栽培・販売に加え、福岡市内で自然薯料理の飲食店「筥崎とろろ」も経営しています。
ただし注意が必要なのは、この商品が季節限定販売であること。
自然薯の旬に合わせた期間のみの販売で、時期によっては在庫がない場合もあります。
飯田くんが旬の時期を逃さずに注文しているあたりに、食材の「旬」に対する鋭い感覚がうかがえます。
購入方法:筥崎とろろオンラインショップ、Yahoo!ショッピング ※季節限定販売
第33便|つまみ揚げセット(若松屋/三重県伊勢市)
第33便は、伊勢かまぼこの老舗「若松屋」のつまみ揚げ6種セット。
明治38年(1905年)創業、120年以上の歴史を持つ練り物の名門が手がける、素材と食感にこだわった揚げかまぼこです。
伊勢神宮の門前町で「本物の練り物づくり」を伝承し続ける若松屋は、匠の職人技・素材へのこだわり・伝統の技と味を三本柱に掲げています。
つまみ揚げは全6種類の詰め合わせで、それぞれの具材の味と食感を活かした仕上がりが特徴。
合成保存料不使用で、高タンパク低カロリーというのもうれしいポイントです。
おかげ横丁にも店舗を構える若松屋は、本店ではかまぼこ作り体験工房も運営しています。
伊勢参りのお土産としても親しまれてきた練り物を、お取り寄せで楽しめるのは現代ならではの贅沢です。
購入方法:若松屋公式オンラインショップ、楽天市場
第34便|ルナロッサ(原田トマト/徳島県阿波市)
第34便は、徳島県阿波市の農園「原田トマト」が作るトマトピューレ「ルナロッサ」。
自家製ブランドフルーツトマト「星のしずく」を100%使用し、与那国島の黒潮源流塩のみで仕上げた完全無添加のトマトピューレです。
「星のしずく」は糖度8度以上でイチゴよりも甘いフルーツトマト。
甘みと栄養価は一般的なトマトの約3倍とされています。
驚くべきは栽培方法で、農薬の代わりにユーカリなどのハーブ精油を使用し、有機肥料で栽培。
さらにクラシック音楽とハーブの香りに包まれた環境で育てるという、こだわり抜かれた農法が採用されています。
併設の農家レストラン「星のしずく」は数ヶ月先まで予約が埋まるほどの人気ぶり。
農林水産省総合食料局長賞やフードアクションニッポンアワードも受賞しており、「阿波の逸品」にも認定されています。
ルナロッサは、パスタソースとしてはもちろん、そのままスープとして温めても絶品です。
購入方法:ふるさと納税(徳島県阿波市)
第35便|いぶりたけのこ(マルイシ食品/秋田県北秋田市)
第35便は、秋田の伝統的な燻製文化から生まれた新しい名物「いぶりたけのこ」。
秋田名物いぶりがっこに着想を得て、上質な国産の孟宗竹をナラ材のチップでじっくりと燻製にした一品です。
「自然がごちそう」をモットーに掲げるマルイシ食品は、十和田湖、森吉山、白神山地に囲まれた秋田県北秋田市に工房を構えています。
近隣で採れる山菜やきのこの瓶詰め製造からスタートし、この地域の豊かな自然を活かした商品開発を続けてきました。
いぶりたけのこは、燻製の香ばしさとたけのこ本来の柔らかい食感が見事に調和した仕上がり。
比内地鶏スープでじっくり味付けされており、素材の旨みが幾重にも重なっています。
常温保存が可能で賞味期限も6ヶ月と長いため、お取り寄せにも最適です。
2019年「むらおこし特産品コンテスト」での受賞や、北秋田市特産品推奨認定も受けた実力商品です。
購入方法:マルイシ食品公式オンラインショップ、楽天市場、Amazon、ふるさと納税(秋田県北秋田市)
第36便|昭ちゃんコロッケ(昭ちゃんコロッケ/山口県山口市)
第36便は、山口県が誇るご当地コロッケ「昭ちゃんコロッケ」。
昭和22年(1947年)に食肉の小売店として創業した歴史が生んだ、精肉店ならではの本格コロッケです。
創業者の田中正美氏が、世の中の惣菜屋のコロッケに満足できず、昭和24年頃から独学でコロッケ研究を開始。
試行錯誤の末に昭和32年から本格的な製造をスタートしました。
昭和62年には「全国手づくりコロッケコンテスト」で金賞を受賞し、NHKでも大々的に紹介されるなど、全国区の知名度を獲得しています。
最大のこだわりは、毎日の試食。
国産牛、じゃがいも、玉ねぎ、独自ブレンドの揚げ油——素材の日々の状態に合わせて配合を微調整し、「外はカリッと中はジュワッとなめらか」な変わらぬ味を守り続けています。
大鍋でじっくり煮込んでペースト状にしてから成形するという手間のかかる製法が、他にはない食感を生み出しているのです。
毎月29日(「肉の日」)には1個100円(通常130円)で販売され、約1,000個が飛ぶように売れるという人気ぶりも見逃せません。
購入方法:昭ちゃんコロッケ公式サイトのメールフォーム ※代金引換または銀行振込
第37便|豚まんじゅう(山珍/岡山県岡山市)
第37便は、岡山の広東菜館「山珍(さんちん)」の豚まんじゅう。
1963年(昭和38年)創業、現在は3代目が経営する中華料理店の看板商品で、最長で1年半待ちという驚異的な入手困難商品です。
一つの豚まんが完成するまでに要する時間は、なんと約8時間。
具材は丸ごと1個のうずらの卵、トロトロの角煮、シャキシャキの牛窓産キャベツ、挽き肉、玉ねぎ、背脂の6種類。
皮は膨張剤不使用の完全無添加で、皮包みが一人前にできるまで1年の修行が必要という職人技の結晶です。
保存料・甘味料・添加物を一切使用せず、岡山県産の無添加醤油や地元の牛窓産キャベツなど素材にも徹底的にこだわっています。
創業者の仁後氏は、戦後、おでんやラーメンの屋台からスタートし、念願の中華料理店をオープン。
そこで生まれた豚まんが口コミで広がり、テレビ「秘密のケンミンショー」で紹介されたことで爆発的な人気を獲得しました。
多い日には1日1,800個を販売するものの、それでも注文に追いつかない状況が続いています。
購入方法:山珍公式通販サイト、ふるさと納税(さとふる、ふるさとチョイス)、本店直売
第38便|カニ味噌バター(ビストロ三玄/福井県福井市)
第38便は、福井県の割烹ビストロ「ビストロ三玄(ミゲン)」が手がける「越前蟹味噌バター」。
福井県越前漁港の大喜丸一隻のみが漁獲する紅ズワイガニの蟹味噌を100%使用した、贅沢極まりない逸品です。
製法は昔ながらの手作り。
獲れたてのカニを浜ゆでし、最短で加工。
丸2日間以上じっくり煮詰めて濃厚な蟹味噌を作り上げ、バター・醤油・みりんなど独自のブレンドで仕上げます。
出来上がった蟹味噌バターは、ホイップのようなソフトな食感でありながら、蟹の旨みが凝縮された濃厚さ。
バゲットに塗れば最高のおつまみに、パスタに絡めれば贅沢な一皿に変身します。
日本ギフト大賞「ふるさとギフト最高賞」を2度受賞するという快挙を成し遂げており、テレビ「秘密のケンミンSHOW極」でも紹介された実力商品です。
小瓶ポーション式で冷凍保存にも対応しているため、少しずつ贅沢に楽しむことができます。
購入方法:ビストロ三玄公式サイト、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング
第39便|なごり雪(小野食品/埼玉県川越市)
第39便は、川越の住宅街で40年以上豆腐を作り続ける「仙波豆富」(有限会社小野食品)の巨大ざる豆腐「なごり雪」。
普通の豆腐の八丁分、約3kgというボリュームの巨大な豆腐を、大きな籠に山盛りにして届けるという圧倒的なインパクトの一品です。
その味わいは「チーズのような濃厚さ」と評され、何もつけずにそのまま食べることが推奨されています。
白大豆(長野県産ナカセンナリ種)と青大豆(秋田県八郎潟産の秘伝種)の2種類があり、職人の小野哲郎氏は水の量、煮る時間、にがりの加減、季節の空気を感じながら毎日大豆と向き合い続けています。
「年齢を重ねるごとに答えがわからなくなる」と語る小野氏の言葉には、豆腐作りの奥深さが凝縮されています。
テレビ「料理の鉄人」「どっちの料理ショー」で特選素材として紹介され、放送作家・秋元康氏や料理記者・岸朝子氏からも賞賛された名品です。
ただし消費期限はわずか5日間。
この儚さもまた、「なごり雪」という美しい名前にふさわしい豆腐の魅力です。
購入方法:店頭販売、電話注文(049-224-4057)※配送エリアに制限あり
第40便|馬刺し(鶴我/福島県会津若松市)
第40便は、会津の馬肉専門店「鶴我(つるが)」の馬刺し。
会津ブランド認定馬肉を使用した、本場の馬刺し文化を自宅で体験できる一品です。
会津地方の馬刺し文化には独特の背景があります。
昭和30年代後半、冷蔵庫の普及に伴い馬肉を刺身で食べる文化が広まり、辛子味噌との相性が抜群であることがわかってから爆発的に普及しました。
鶴我では8部位以上の馬刺しを提供しており、名物の桜鍋は最高級の馬カルビを会津独特の桜専用辛子味噌ですき焼き風に食べるスタイル。
卵の白身をメレンゲ状にして提供するという独自のスタイルも注目です。
現在は会津本店のほか、郡山駅前店、東京・赤坂店など複数店舗を展開。
毎日、会津馬牧場から入荷する正真正銘の新鮮な馬肉が味わえます。
購入方法:鶴我公式オンラインショップ
第41便|鮎ピザ(泉屋物産店/岐阜県岐阜市)
第4巻のラストを飾る第41便は、明治20年(1888年)創業、親子5代にわたり長良川の味を守り続ける「泉屋物産店」の鮎ピザ。
鮎料理の老舗が作る本格ナポリピッツァという意外性のある逸品です。
この鮎ピザの秘密は、鮎の旨みを凝縮した3つのオリジナル調味料にあります。
子持ち鮎の熟れ寿しから作る「白熟クリーム」、鮎のアンチョビとも呼べる「あゆチョビソース」、そして天然鮎を使った「鮎醤(びしお)」。
これらが国産とイタリア産の小麦粉を独自にブレンドした低温熟成生地と融合し、400度の石窯で焼いた後に瞬間冷凍して届けられます。
トッピングにはA5ランク飛騨牛や氷魚(鮎の稚魚)、モッツァレラ、パルミジャーノ・レッジャーノなど贅沢な食材が使われており、テレビ「マツコの知らない世界」でも紹介されました。
初代・泉善七が岐阜市で創業して以来、長良川と共に歩んできた老舗の挑戦心が詰まった一品です。
購入方法:泉屋物産店公式通販サイト、実店舗「川原町泉屋」
第4巻に見る飯田好実の「待つ覚悟」と「一期一会」
半年待ち、季節限定、消費期限5日。「すぐには手に入らない」からこその価値
第4巻の商品を見渡して最も際立つのは、「入手困難な商品」の多さです。
- 山珍の豚まんじゅう:最長1年半待ち
- 九千部朱薯:旬の時期のみの季節限定販売
- なごり雪:消費期限わずか5日
- 昭ちゃんコロッケ:公式サイトのメールフォームのみの注文
ワンクリックで翌日届くECサイト全盛の時代に、あえて「待つ」ことを厭わない飯田くんの姿勢は印象的です。
半年も待って届いた豚まんじゅうを前にした時の喜びは、翌日届く商品とは比較にならないほど大きいはず。
飯田くんにとってお取り寄せとは、「注文してから届くまでの時間も含めて楽しむ」行為なのかもしれません。
そしてなごり雪の消費期限5日という儚さは、美味しいものは永遠にあるわけではないという真理を教えてくれます。
「今、この瞬間に味わう」という一期一会の精神が、第4巻の根底に流れているのです。
昭和22年から明治20年まで。「老舗の矜持」が並ぶラインナップ
第4巻には、創業年数の長い老舗が数多く登場します。
- 泉屋物産店:1888年(明治20年)創業、親子5代
- 若松屋:1905年(明治38年)創業、120年超
- 山珍:1963年(昭和38年)創業、3代目
- 昭ちゃんコロッケ:1947年(昭和22年)創業
こうした老舗に共通するのは、「伝統に安住しない挑戦心」です。
明治20年創業の泉屋は鮎料理の老舗でありながらナポリピッツァに挑み、昭和22年創業の昭ちゃんコロッケは毎日の試食で味の微調整を怠りません。
長く続くということは、変わり続けるということ。そんなメッセージが、飯田くんのセレクトから浮かび上がってきます。
「一つの食材を極める」職人たちへの敬意
第4巻のもう一つの特徴は、「一つの食材に人生を捧げる」職人の商品が多いことです。
- 40年以上豆腐だけを作り続ける小野食品
- 自然薯の栽培に特化した九千部
- とんこつカレー一筋の博多カレー屋ジロー(第3巻)から続く流れで、コロッケ一筋の昭ちゃん
- 鮎に5代を費やした泉屋物産店
飯田くんが選ぶ商品の向こう側には、常に「これだけは誰にも負けない」という一つの食材への深い愛情を持った作り手がいます。
豆腐の職人が「年齢を重ねるごとに答えがわからなくなる」と語るように、一つの食材を極める道に終わりはありません。
その終わりなき探究の途中経過を味わえるのが、お取り寄せの醍醐味なのです。
まとめ
『おとりよせ王子 飯田好実』第4巻には、九千部の自然薯から岐阜の鮎ピザまで、全10品のお取り寄せグルメが登場します。
そのすべてが2026年現在も購入可能ですが、季節限定品や長期待ちの商品が多いのが第4巻の特徴です。
第4巻のキーワードは「待つ覚悟」。
半年待ちの豚まんじゅうも、消費期限5日のなごり雪も、簡単には手に入らないからこそ、届いた時の感動が格別なのです。
明治から昭和にかけて創業した老舗たちが、一つの食材に人生を捧げて磨き続けた味の数々——飯田くんはそうした「作り手の時間」ごとお取り寄せしているのかもしれません。
気になった商品があれば、多少の待ち時間があっても、ぜひ注文してみてください。
届くまでの時間もお取り寄せの醍醐味。
その「待つ楽しさ」を知ることが、飯田くんの世界に一歩近づくことになるはずです。
※本記事に記載の情報は2026年4月時点のものです。
商品の価格・販売状況は変動する可能性がありますので、購入の際は各店舗の公式サイトで最新情報をご確認ください。
