「機動警察パトレイバー」「究極超人あ~る」など、1980年代から数々のヒット作を生み出してきた漫画家・ゆうきまさみ先生。
少年サンデーの黄金期を支えた名作者のひとりとして、今なお多くのファンから愛され続けています。
「ゆうきまさみ先生は今何をしているのだろう?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、68歳を迎えた現在も精力的に漫画家として活動中です。
週刊ビッグコミックスピリッツでは歴史漫画「新九郎、奔る!」の連載を続けており、さらに2026年5月には「機動警察パトレイバー EZY」の劇場公開が控えるなど、話題に事欠きません。
この記事では、ゆうきまさみ先生の現在の活動状況、画業45年にわたる全作品一覧、漫画界への影響、そして今後の展望まで、最新情報を徹底的にまとめてお届けします。
ゆうきまさみのプロフィール
笑いどころなのにヽ(;▽;)ノ pic.twitter.com/BPQOkuKBhj
— ゆうき まさみ (@masyuuki) September 13, 2025
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前(読み方) | ゆうきまさみ |
| 本名 | 佐藤修治(さとう しゅうじ) |
| 生年月日 | 1957年12月19日(68歳) |
| 出身地 | 北海道虻田郡倶知安町 |
| デビュー年 | 1980年 |
| デビュー作 | ざ・ライバル(月刊OUT) |
| 主な連載誌 | 週刊少年サンデー、週刊ビッグコミックスピリッツ |
| 受賞歴 | 第19回星雲賞コミック部門、第36回小学館漫画賞少年部門 |
ゆうきまさみ先生は、北海道倶知安町出身の漫画家です。
1975年に高校を卒業後、眼鏡の卸売り会社に就職するために上京しました。
サラリーマン生活を送るかたわら、江古田にあった漫画・アニメファンの集まる喫茶店「まんが画廊」に通い始め、そこで多くの漫画仲間と出会います。
1980年、「まんが画廊」時代の仲間の紹介で「月刊OUT」にガンダムのパロディ漫画「ざ・ライバル」が掲載され、商業誌デビューを果たしました。
当初はサラリーマンとの兼業でしたが、1982年に会社を退職して漫画家に専念。
その後、「究極超人あ~る」「機動警察パトレイバー」といった大ヒット作を次々と世に送り出し、1980年代から90年代の少年サンデーを代表する漫画家のひとりとなりました。
ペンネームの「ゆうきまさみ」は、友人に「正美」という名前の人がいたことが頭にあり、特に深い意図なく付けたものだとされています。
ゆうきまさみの現在の活動
「ゆうきまさみ先生は今何をしているのか?」
その答えは明快です。
68歳にして連載を続けながら、代表作の新作アニメプロジェクトにも関わっているのです。
2025年から2026年にかけては、記念企画も相次いでおり、まさに充実した活動を展開しています。
「新九郎、奔る!」を連載中
ゆうきまさみ先生の現在の主戦場は、週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)で隔週連載中の歴史漫画「新九郎、奔る!」です。
2018年3月に「月刊!スピリッツ」で連載が始まり、2020年からは「週刊ビッグコミックスピリッツ」に移籍して現在に至ります。
既刊19巻(2026年3月時点)を数え、物語はいよいよクライマックスに向けて動き出しています。
「新九郎、奔る!」は、戦国大名の先駆けとして知られる「北条早雲」こと伊勢新九郎盛時の生涯を描いた本格室町大河です。
従来「素浪人から成り上がった」とされてきた北条早雲像を、最新の歴史研究に基づいて「名門伊勢一門出身」として描き直している点が大きな特徴となっています。
応仁の乱前後の複雑な政治状況を丁寧に描きながら、新九郎の人間的な成長を追うストーリーは、歴史ファンからも高い評価を受けています。
最新の19巻では、伊豆の堀越公方をめぐる不穏な動きが描かれ、新九郎の運命を大きく変えることになる”あの日”へのカウントダウンが始まっています。
パトレイバーやあ~るのイメージが強いゆうきまさみ先生ですが、本作では緻密な時代考証と骨太なドラマで新たな一面を見せており、「ゆうきまさみの最高傑作」と評するファンも少なくありません。
「機動警察パトレイバー EZY」が劇場公開
2026年、ゆうきまさみ先生のファンにとって最大のニュースといえば、新作アニメ「機動警察パトレイバー EZY(イズィー)」の劇場公開でしょう。
「パトレイバー EZY」は、2017年に制作決定が発表されて以来、長らくファンが待ち望んでいたプロジェクトです。
全8話・全3章構成で、File 1が2026年5月15日、File 2が2026年8月14日、File 3が2027年3月に順次劇場公開されます。
舞台はAI技術による自動化が進む2030年代の日本。
旧式の98式AVイングラムをチューンナップした「AV-98Plus イングラム」を駆り、新たな特車二課・第二小隊が知恵と勇気でテクノロジー犯罪に立ち向かいます。
第1話から第6話は1話完結のオムニバス形式、第7話・第8話は連続したストーリーという構成で、パトレイバーらしい「1話完結の事件もの」と「大きな物語」の両方が楽しめる内容となっています。
監督は出渕裕、脚本・シリーズ構成は伊藤和典、アニメーション制作はJ.C.STAFF、音楽は川井憲次と、かつてのHEADGEARメンバーが再結集。
キャストには上坂すみれ(久我十和役)、林原めぐみ(佐伯貴美香役)、小清水亜美(平田紗季役)など豪華声優陣が名を連ねています。
ゆうきまさみ先生自身もHEADGEARの一員として本プロジェクトに参加しており、2026年夏には「機動警察パトレイバー HEADGEAR+展」の開催やトークショーへの登壇も予定されています。
画業45周年&究極超人あ~る40周年
祝 連載開始40周年!『究極超人あ~る』のPOP UP開催決定! https://t.co/Z0up4N5ADk
— マグミクス編集部 (@magmixjp) June 11, 2025
2025年はゆうきまさみ先生にとって節目の年でもありました。
1980年のデビューから数えて画業45周年、さらに代表作「究極超人あ~る」は連載開始から40周年を迎えたのです。
これを記念して、2025年8月発売の週刊ビッグコミックスピリッツ38号には「究極超人あ~る」の新作読み切りが掲載されました。
秋のハロウィンを舞台に、おなじみの光画部メンバーが仮装に勤しむというストーリーで、ファンの間で大きな話題となりました。
同号では漫画家・東村アキコ先生との対談企画も実現し、「春高光画部 思い出のアルバムステッカー」が付録として封入されるなど、記念号にふさわしい充実の内容でした。
また、紀伊國屋書店新宿本店では「究極超人あ~る」40周年記念ポップアップストアも開催され、光画部ジャージやキャラクターグッズなどが販売されました。
デビューから45年が経ってもなお、ゆうきまさみ作品が多くのファンに愛されていることを実感させるイベントとなりました。
ゆうきまさみの作品一覧
ゆうきまさみ先生の45年に及ぶキャリアを、代表作を中心に時系列で振り返ります。
パロディ漫画からSFロボットもの、競馬青春漫画、そして本格歴史漫画まで、常に新しいジャンルに挑戦し続けてきたその歩みは、まさにひとりの漫画家の「冒険」と呼ぶにふさわしいものです。
究極超人あ~る(1985年〜1987年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連載誌 | 週刊少年サンデー |
| 連載期間 | 1985年34号〜1987年32号 |
| 巻数 | 全9巻+新装版全8巻 |
| 受賞歴 | 第19回星雲賞コミック部門 |
ゆうきまさみ先生の出世作であり、少年サンデーでの初連載作品です。
私立春風高校の光画部(写真部)を舞台に、転校生のアンドロイド「R・田中一郎」と個性豊かな部員たちが繰り広げるドタバタコメディです。
当時のアニメ・漫画ファンの間で広まっていたオタクカルチャーのノリをそのまま少年誌に持ち込んだような作風が新鮮で、コアなファンから熱狂的な支持を集めました。
連載終了から40年近くが経った現在でも、スピリッツに新作読み切りが掲載されるなど、根強い人気を誇っています。
1991年にはOVAも制作されました。
機動警察パトレイバー(1988年〜1994年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連載誌 | 週刊少年サンデー |
| 連載期間 | 1988年17号〜1994年23号 |
| 巻数 | 全22巻 |
| 受賞歴 | 第36回小学館漫画賞少年部門 |
ゆうきまさみ先生の最大の代表作であり、日本のロボットアニメ・漫画の歴史を語る上で欠かせない金字塔的作品です。
「レイバー」と呼ばれる作業用ロボットが実用化された近未来の東京を舞台に、レイバー犯罪に対処する警視庁特車二課・第二小隊の活躍を描きます。
巨大ロボットを「戦争の兵器」ではなく「土木作業や犯罪に使われる道具」として設定した点が画期的で、リアルな社会描写とコミカルなキャラクターの掛け合いが見事に融合した作品でした。
本作の最大の特徴は、ゆうきまさみ先生を含む5人のクリエイターによるユニット「HEADGEAR(ヘッドギア)」によって生み出されたメディアミックス作品である点です。
出渕裕(メカニックデザイン)、伊藤和典(脚本)、高田明美(キャラクターデザイン)、押井守(監督)、そしてゆうきまさみ先生が原案・漫画を担当し、OVA・TVアニメ・劇場版・漫画が同時進行で展開されました。
この手法は、現在のメディアミックス展開の先駆けとして高く評価されています。
じゃじゃ馬グルーミン★UP!(1994年〜2000年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連載誌 | 週刊少年サンデー |
| 連載期間 | 1994年44号〜2000年42号 |
| 巻数 | 全26巻 |
パトレイバー完結後にスタートした少年サンデーでの3作目で、競馬の世界を舞台にした青春漫画です。
受験に失敗した主人公・駿平が、偶然訪れた北海道の牧場で働き始め、牧場の娘との恋愛や競走馬の育成を通じて成長していく物語です。
SFやロボットのイメージが強いゆうきまさみ先生ですが、本作では人間ドラマと恋愛模様をじっくりと描いており、作者の新たな一面を見せた意欲作です。
全26巻という長期連載を通じて、競馬界のリアルな描写とキャラクターたちの成長が丁寧に紡がれました。
連載終了から20年以上が経った現在でもファンからの人気は根強く、「隠れた名作」として推す声が多い作品です。
鉄腕バーディー / 鉄腕バーディー EVOLUTION(1985年〜 / 2003年〜2012年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連載誌 | 週刊少年サンデー増刊号→ヤングサンデー→ビッグコミックスピリッツ |
| 巻数 | 旧版全4巻+EVOLUTION全13巻 |
宇宙連邦の捜査官バーディー・シフォンが、地球での捜査中に誤って高校生・千川つとむを殺してしまい、身体を復元するまで2人が1つの身体を共有するというSFアクション漫画です。
実は1985年に少年サンデー増刊号で連載が始まった作品ですが、「究極超人あ~る」の連載開始に伴い一時中断。
その後、2003年に「ヤングサンデー」でリメイク版として再開し、同誌の休刊後は「ビッグコミックスピリッツ」に移籍して「EVOLUTION」として2012年まで連載されました。
2008年にはTVアニメ「鉄腕バーディー DECODE」として2シーズンにわたってアニメ化もされています。
ゆうきまさみ先生が長年にわたって温め続けた作品であり、SF設定のスケールの大きさとアクションの迫力が魅力の一作です。
白暮のクロニクル(2013年〜2017年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連載誌 | 週刊ビッグコミックスピリッツ |
| 連載期間 | 2013年〜2017年 |
| 巻数 | 全11巻 |
「オキナガ」と呼ばれる不老不死の存在が社会に認知された世界を舞台に、厚生労働省の新人職員と、戦前から生き続けるオキナガの少女が連続殺人事件の謎に迫るミステリー作品です。
不老不死というSF的な設定を使いながらも、社会制度や差別といった現実的なテーマを扱っており、ゆうきまさみ先生の社会派な一面が色濃く出た作品といえます。
新九郎、奔る!(2018年〜連載中)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連載誌 | 月刊!スピリッツ→週刊ビッグコミックスピリッツ |
| 連載期間 | 2018年3月〜連載中 |
| 巻数 | 既刊19巻(2026年3月時点) |
前述のとおり、現在連載中の最新作です。
北条早雲こと伊勢新九郎盛時の波乱に満ちた生涯を、最新の歴史研究に基づいて描く本格室町大河漫画です。
応仁の乱を中心とした複雑な室町時代の政治情勢を、ゆうきまさみ先生ならではの分かりやすいキャラクター描写で紐解いていく手腕は圧巻で、「これも学習マンガだ!」にも選出されるなど、歴史入門書としても高い評価を得ています。
その他の作品・関連作品
ゆうきまさみ先生は上記の主要連載作品のほかにも、多彩な活動を行っています。
「アトム ザ・ビギニング」(カサハラテツロー作画)ではコンセプトワークスを担当し、手塚治虫の「鉄腕アトム」の前日譚を新たな視点で描くプロジェクトに参加しています。
また、「ゆうきまさみのはてしない物語」を月刊ニュータイプで連載するなど、エッセイ的な作品も手がけています。
ゆうきまさみの漫画界への影響
ゆうきまさみ先生が漫画界に与えた影響は、「パトレイバー」を中心に語られることが多いですが、その功績は一作品にとどまりません。
まず特筆すべきは、HEADGEARによるメディアミックスの先駆的モデルを確立したことです。
漫画家・メカデザイナー・脚本家・キャラクターデザイナー・アニメ監督という異なる専門分野のクリエイターが対等な立場でひとつの作品世界を構築するという手法は、1988年当時としては極めて画期的でした。
現在、アニメや漫画の世界で当たり前のように行われているメディアミックス展開は、パトレイバーなくして語れないといっても過言ではありません。
また、ゆうきまさみ先生は「リアルな日常の延長線上にあるSF」という独自のジャンルを切り拓いた功労者でもあります。
パトレイバーでは、巨大ロボットを「戦争兵器」ではなく「作業用機械」として位置づけ、それを取り巻く警察組織のリアルな日常を描きました。
この「ロボットと日常」という組み合わせは、後のロボット作品に大きな影響を与えたとされています。
さらに、ゆうきまさみ先生の作風の大きな特徴として、ギャグとシリアスを自在に行き来する柔軟さが挙げられます。
「あ~る」のようなナンセンスギャグから、「パトレイバー」の社会派ドラマ、「新九郎」の重厚な歴史劇まで、作品ごとにまったく異なるジャンルに挑戦し続けている点は、45年のキャリアを持つベテランならではの底力といえるでしょう。
ゆうきまさみは引退する?今後の展望
第19、20集の告知をサボってしまいましたが、『新九郎、奔る!』の最新刊が発売されました!細川政元、伊勢貞宗による政変が成功。将軍の座が前堀越公方・足利政知の次男清晃に転がり込むと同時に、新九郎はいよいよ伊豆の所領の奪還に動きだします。地縁血縁フル動員の第21集! pic.twitter.com/fktyjhSElc
— ゆうき まさみ (@masyuuki) October 12, 2025
2026年3月現在、ゆうきまさみ先生は68歳。
引退について公式に言及されたことはなく、引退の兆候はまったく見られません。
現在連載中の「新九郎、奔る!」は、物語が伊勢新九郎の人生における最大の転機。
伊豆討ち入りに向けて着実に進んでおり、完結まではまだ数巻分のストーリーが残っていると考えられます。
隔週連載というペースを維持しながら、丁寧に物語を紡いでいるその姿勢からは、作品に対する真摯な愛情が伝わってきます。
そして、2026年5月から始まる「パトレイバー EZY」の劇場公開は、ゆうきまさみ先生の名前を改めて広く世に知らしめる機会となるでしょう。
第3章の公開は2027年3月の予定であり、少なくとも向こう1年はパトレイバー関連の話題が続くことになります。
筆者の見立てでは、ゆうきまさみ先生は「新九郎、奔る!」の完結後も新たな連載に挑戦される可能性が高いと考えます。
その理由は、先生がこれまで一貫して「新しいジャンルへの挑戦」を続けてきたからです。
ギャグ漫画からSF、競馬、吸血鬼ミステリー、そして歴史漫画と、常に異なるフィールドに踏み出してきた先生が、ここで歩みを止めるとは考えにくいのです。
2020年の画業40周年記念展では「あと2本の連載を」と意欲を語っていたとも伝えられており、まだまだゆうきまさみ先生の新しい物語を読める日が来ることを期待してやみません。
まとめ
ゆうきまさみ先生は、68歳を迎えた2026年現在も、漫画家として第一線で活躍し続けています。
「新九郎、奔る!」の連載では本格歴史漫画という新境地を切り拓き、「パトレイバー EZY」の劇場公開ではHEADGEARの一員として再び注目を集めています。
画業45周年を迎えてもなお、その創作意欲は衰えるどころか、ますます充実しているように見えます。
1980年のデビューから45年以上にわたり、常に新しいジャンルに挑戦し続けてきたゆうきまさみ先生。
パトレイバーやあ~るといった往年の名作のファンも、「新九郎、奔る!」から入った新しいファンも、今後のゆうきまさみ先生の活躍にぜひ注目してみてください。