1990年代の週刊少年ジャンプで、不格好な白い馬が日本ダービーを目指す姿を描き、多くの読者の心を掴んだ漫画家・つの丸さん。
代表作『みどりのマキバオー』は連載開始から30年以上が経った今なお、競馬漫画の金字塔として語り継がれています。
「マキバオーのあの白くてちっちゃい馬を覚えている」という方も多いのではないでしょうか。
そんなつの丸さんは現在、何をしているのでしょうか? 引退してしまったのか、それとも今も漫画を描いているのか、気になっている方も少なくないはずです。
この記事では、つの丸さんの現在の活動、プロフィール、全作品一覧、そして今後の展望まで徹底的に解説します。
保護犬との温かな日々や、最新連載の情報、さらに2024年に実現した30周年記念アニメの話題まで、つの丸さんの「今」が分かる内容となっています。
つの丸のプロフィール
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| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前(読み方) | つの丸(つのまる) |
| 本名 | 津野将昭(つの まさあき) |
| 生年月日 | 1970年5月27日 |
| 出身地 | 千葉県千葉市 |
| 血液型 | A型 |
| デビュー年 | 1991年 |
| デビュー作 | 『さる大使』『GOGOポチョムキン』(2作同時掲載) |
| 主な連載誌 | 週刊少年ジャンプ、週刊プレイボーイ、マンガSPA!など |
| 受賞歴 | 第42回小学館漫画賞 児童部門(1997年、『みどりのマキバオー』) |
つの丸さんは1991年、第2回GAGキング準キングを受賞し、『週刊少年ジャンプ 1991年 Spring Special』に『さる大使』と『GOGOポチョムキン』の2作品が同時掲載されるという華々しいデビューを飾りました。
千葉県千葉市出身で、千葉市立稲毛高等学校を卒業しています。
動物を主人公にした作品を得意としており、猿、馬、蜂など、さまざまな動物たちを生き生きと描く独自のスタイルで知られています。
いわゆる「オヤジ臭い」趣味の持ち主とも言われており、競馬、相撲、戦国武将など、渋い題材を漫画に取り入れてきました。
また、阪神タイガースの熱狂的なファンとしても知られています。
人間キャラクターをたらこ唇で鼻の穴が大きく描く独特の画風が特徴ですが、つの丸さん自身はイケメンだと評判です。
サイン会では一枚一枚丁寧にイラストを描き上げるサービス精神旺盛な一面も持っており、ファンからの信頼が厚い漫画家です。
つの丸の現在の活動
「つの丸さんは今何をしているの?」という疑問にお答えすると、現在は保護犬との生活を軸にしながら、犬をテーマにした漫画の連載を続けている状況です。
長期連載で心身ともに疲弊した時期を経て、「漫画から離れて犬を愛する生活」を選んだつの丸さんですが、皮肉にも犬への愛情が新たな創作の原動力となっています。
最新連載『The Dogfather ドッグファーザー』
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2025年9月、つの丸さんはウェブメディア「マンガSPA!」で新連載『The Dogfather ドッグファーザー』をスタートさせました。
この作品は、つの丸さんが保護犬のフレンチブルドッグ3匹と送る日常を描いたエッセイ漫画です。
タイトルは映画『ゴッドファーザー』をもじったもので、つの丸さんらしいユーモアが感じられます。
2026年3月時点で第11話まで連載が進んでおり、定期的に更新が続いています。
長らく休筆状態だったつの丸さんが再び筆を執ったことは、多くのファンに喜ばれました。
保護犬活動と『ふがふがDog Days』
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つの丸さんは現在、3匹のフレンチブルドッグの保護犬と暮らしています。
最初に迎えたのは2017年頃で、片目のフレンチブルドッグ「ピート」でした。
ピートはブリーダーから遺棄されたところを保護された犬で、つの丸さんは「よし、俺が幸せにしてやる!って思っちゃうんです」と語っています。
その後、繁殖犬としてケージで飼育されていた「ロッコ」、そして「チチ」も迎え入れ、3匹の保護犬との生活を送っています。
アウトドア雑誌『BE-PAL』では、保護犬との暮らしをつづるコラム『つの丸のふがふがDog Days』も連載しています。
つの丸さんは短頭種(パグやフレンチブルドッグなど鼻の短い犬種)の保護犬を専門に扱う「ふがふがれすきゅークラブ」の活動にも協力しており、漫画家としての知名度を活かして保護犬の認知向上にも貢献しています。
X(旧Twitter)やInstagramでも愛犬たちの写真を頻繁に投稿しており、つの丸さんのSNSは「犬おじさん」としての日常が中心になっています。
本人もSNSで「マンガ家というか、もはや犬おじさん」と自称しており、保護犬への愛情は本物です。
『みどりのマキバオー』30周年記念プロジェクト
2024年12月には、代表作『みどりのマキバオー』の連載30周年を記念したスピンオフショートアニメ『どこでもマキバオー』の配信がスタートしました。
このアニメは、WEBアニメブランド「スキマノアニメ」の第2期作品として制作され、『秘密結社 鷹の爪』で知られるFROGMANさんが監督を務めています。
マキバオー役の犬山イヌコさん、チュウ兵衛役の千葉繁さん、菅助役の桜井敏治さんなど、テレビアニメ版のキャストが続投しており、ファンにとっては嬉しいサプライズとなりました。
つの丸さん自身も「ワクワクしつつヒヤヒヤしてました」とコメントしつつも、「キャストがオリジナルの世界観を守る鉄壁の布陣だった」と太鼓判を押しています。
YouTube、X(旧Twitter)、TikTok、Instagramで毎週月曜・木曜に配信されるスタイルも、現代のファン層に合わせた展開と言えるでしょう。
つの丸の作品一覧
つの丸さんのキャリアを作品とともに振り返ります。
動物を題材にした作品が多いのが大きな特徴で、ギャグからシリアスまで幅広い作風を持つ漫画家です。
モンモンモン(1992年〜1993年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連載誌 | 週刊少年ジャンプ |
| 連載期間 | 1992年13号〜1993年50号 |
| 巻数 | 全8巻 |
つの丸さんの記念すべき初連載作品です。
猿のモンモンを主人公にしたギャグ漫画で、動物を主人公にするというつの丸作品の原点がここにあります。
ジャンプらしいテンポの良いギャグと、どこか温かみのあるキャラクター描写が特徴でした。
作中では人間のモブキャラが全裸で描かれるなど、つの丸さん独特のシュールなギャグセンスが随所に光ります。
約1年半の連載で全8巻と、デビュー間もない漫画家としては十分な実績を残し、次回作『みどりのマキバオー』への足がかりとなりました。
みどりのマキバオー(1994年〜1998年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連載誌 | 週刊少年ジャンプ |
| 連載期間 | 1994年50号〜1998年9号 |
| 巻数 | 全16巻 |
つの丸さんの代表作にして、競馬漫画の金字塔です。
不格好で小さな白い馬「ミドリマキバオー」が、さまざまなライバルたちと競い合いながら日本ダービー制覇を目指す物語。
一見コミカルな見た目とは裏腹に、熱いレースシーンや涙を誘う人間(馬)ドラマが展開され、多くの読者を魅了しました。
1996年にはフジテレビ系列でテレビアニメ化もされ、社会現象的な人気を獲得。
1997年には第42回小学館漫画賞児童部門を受賞しています。
「悪役は作らない」というつの丸さんのこだわりが、登場キャラクター全員に感情移入できる作品を生み出しました。
サバイビー(1999年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連載誌 | 週刊少年ジャンプ |
| 連載期間 | 1999年31号〜51号 |
| 巻数 | 全3巻 |
ギャグ漫画を得意としていたつの丸さんが初めて挑んだシリアス作品です。
ニホンミツバチの生態をリアルに描きながら、命の尊さや自然界の厳しさを表現しました。
全3巻と短い連載でしたが、昆虫の世界を緻密に描写した独自性が高く評価されており、「隠れた名作」として根強いファンを持つ作品です。
つの丸さんの動物への深い観察眼と愛情が最も色濃く表れた作品と言えるかもしれません。
重臣 猪狩虎次郎(2001年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連載誌 | 週刊少年ジャンプ |
| 連載期間 | 2001年11号〜34号 |
| 巻数 | 全2巻 |
戦国時代を舞台にした異色作です。
つの丸さんは競馬や相撲など「オヤジ臭い」趣味を公言していますが、戦国武将好きの一面がこの作品に反映されています。
それまでの動物漫画路線から一転し、歴史ものに挑戦したチャレンジ精神が光ります。
残念ながら全2巻と短命に終わりましたが、つの丸さんの引き出しの広さを示す作品として記憶されています。
ごっちゃんです!!(2003年〜2004年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連載誌 | 週刊少年ジャンプ |
| 連載期間 | 2003年29号〜2004年16号 |
| 巻数 | 全5巻 |
相撲を題材にしたスポーツギャグ漫画です。
大相撲が好きだというつの丸さんの趣味が存分に活かされた作品で、力士たちのコミカルな日常と白熱する取組を描いています。
マキバオーと同様に、見た目のコミカルさと中身の熱さのギャップが魅力の作品です。
約9か月の連載で全5巻とまずまずの長さを誇り、ジャンプにおけるつの丸作品の集大成的な位置づけと言えます。
この作品を最後に、つの丸さんは少年ジャンプでの連載を離れることになりました。
たいようのマキバオーシリーズ(2007年〜2016年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連載誌 | 週刊プレイボーイ → 週プレNEWS |
| 連載期間 | 2007年〜2016年 |
『みどりのマキバオー』の続編にあたるシリーズです。
『たいようのマキバオー』が週刊プレイボーイで2007年15号から2011年19・20号まで連載された後、『たいようのマキバオーW(ワイルド)』として週プレNEWSに移籍し、2011年5月から2016年11月まで連載が続きました。
舞台を少年誌から青年誌に移したことで、より本格的な競馬描写が可能になり、競馬ファンからも高い評価を得ました。
実在の競走馬や騎手をモチーフにしたキャラクターも登場し、リアルな競馬ファンの心も掴む作品に仕上がっています。
約9年にわたる長期連載はつの丸さんのキャリア最長記録ですが、この連載が終了した後、つの丸さんは心身ともに大きな疲弊を感じ、一時的に漫画から距離を置くことを決断します。
この「休息期間」がのちの保護犬との出会いにつながっていくのは、運命的とも言えるでしょう。
ギャグマンガ家 人間ドックデスレース(2018年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 掲載 | 少年ジャンプ+ |
| 形式 | 読切エッセイ漫画 |
2018年に少年ジャンプ+で掲載されたエッセイ漫画です。
つの丸さん自身が人間ドックを受診した体験を描いたもので、この検査で大脳に虚血性白質病変(小さな脳梗塞)が多発していることが判明しました。
なお、2012年には虚血性大腸炎で救急搬送された経験もあり、長年の不規則な生活が身体に影響を及ぼしていたことがうかがえます。
深刻な検査結果をもギャグに昇華するつの丸さんの姿勢は、漫画家としてのプロ意識と、どんな状況でも笑いに変えようとする人柄が感じられ、ファンの間で大きな話題となりました。
その他の作品・読切
- 『がんばれ!パンダ内閣』(2004年〜2005年、週刊プレイボーイ):政治をテーマにしたギャグ作品
- 『さる大使』『GOGOポチョムキン』(1991年):デビュー作
- 『The Dogfather ドッグファーザー』(2025年〜連載中、マンガSPA!):保護犬との日常エッセイ
- 『つの丸のふがふがDog Days』(BE-PAL):保護犬コラム
つの丸の漫画界への影響
つの丸さんが漫画界に与えた影響は、決して小さくありません。
最も大きな功績は、「動物を主人公にした少年漫画」というジャンルの可能性を広げたことでしょう。
猿(モンモンモン)、馬(マキバオー)、蜂(サバイビー)と、あらゆる動物を主人公に据え、少年漫画の王道である「友情・努力・勝利」の物語を展開してみせました。
特に『みどりのマキバオー』は、競馬という大人の世界を少年漫画のフォーマットで描き、子どもから大人まで幅広い読者層を獲得した点で画期的でした。
マキバオーの不格好な見た目と、レースでの力強い走りのギャップは、「見た目で判断してはいけない」という普遍的なメッセージを内包しています。
実際にこの作品をきっかけに競馬に興味を持ったという読者も多く、競馬界への貢献という側面でも評価されています。
また、つの丸さんの「ギャグとシリアスの絶妙な融合」は、後のジャンプ作品にも影響を与えたとされています。
笑いの中に涙を、コメディの中に熱い展開を織り込む手法は、つの丸作品の真骨頂です。
漫画家の森田まさのりさん(『ろくでなしBLUES』『ROOKIES』の作者)とは友人関係にあり、同時代のジャンプ作家たちと切磋琢磨しながら、独自の作風を確立していきました。
1990年代のジャンプ黄金期を支えた作家の一人として、つの丸さんの存在は欠かせないものです。
つの丸は引退する?今後の展望
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結論から言うと、つの丸さんは引退していません。
2025年から新連載を開始しており、現役の漫画家として活動を続けています。
ただし、かつてのような週刊連載のペースとは異なり、自分のペースで創作を楽しむスタイルに変わっています。
2026年時点で55歳のつの丸さんは、保護犬との生活を最優先にしながら、その日常を漫画として発信するという新しいワークスタイルを確立しました。
健康面では、2018年の人間ドックで大脳の虚血性白質病変が見つかったことが話題になりました。
本人はこの結果をX(旧Twitter)のプロフィールでユーモアを交えて公表するなど、深刻になりすぎない姿勢を見せていましたが、2012年にも虚血性大腸炎で入院経験があり、健康には気を使う必要がある状況と言えます。
筆者の考えでは、つの丸さんは「引退」というよりも「漫画との付き合い方を再定義した」のだと思います。
週刊連載という過酷なスケジュールから解放され、本当に描きたいもの、愛する保護犬たちとの日々を描くことで、漫画家としての新たなステージに立っているのではないでしょうか。
動物への深い愛情こそがつの丸さんの原点であり、その原点に立ち返った現在の活動は、ある意味で最もつの丸さんらしい姿なのかもしれません。
まとめ
つの丸さんは現在、3匹の保護犬(フレンチブルドッグ)と暮らしながら、マンガSPA!で『The Dogfather ドッグファーザー』を連載するなど、自分のペースで漫画家としての活動を続けています。
『みどりのマキバオー』をはじめとする数々の作品で、動物たちの生き生きとした姿を描いてきたつの丸さん。
その創作の原動力は、動物への深い愛情と観察眼にありました。
現在の保護犬との生活は、まさにその延長線上にあると言えるでしょう。
2024年にはマキバオー30周年記念アニメ『どこでもマキバオー』も配信され、つの丸作品は世代を超えて多くのファンに愛され続けています。
週刊連載の第一線からは退きましたが、つの丸さんの漫画家人生はまだまだ続いていきます。
『ドッグファーザー』や『ふがふがDog Days』など、現在連載中の作品もありますので、つの丸さんの「今」を知りたい方はぜひチェックしてみてください。
マキバオーで見せた動物への温かい眼差しは、保護犬たちとの日々にも変わらず注がれています。