「なぜ本編の八人将にはスパルトスがいて、ミストラスがいないのか?」
『マギ』を読んだ多くのファンが抱くこの疑問。
その答えは、外伝『マギ シンドバッドの冒険』で描かれたミストラス・レオクセスの悲劇的な物語にあります。
この記事では、八人将スパルトスの兄であるミストラスのプロフィールから、シンドバッドとの出会い、そして壮絶な最期まで詳しく解説します。
※この記事は『マギ』『マギ シンドバッドの冒険』の重大なネタバレを含みます。
ミストラス・レオクセスのプロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | ミストラス・レオクセス |
| 声優 | 羽多野渉(弟スパルトスと同じ) |
| 出身 | ササン王国 |
| 立場 | 騎士王ダリオスの長男、次期騎士王候補 |
| 家族 | 父:ダリオス・レオクセス、弟:スパルトス・レオクセス |
| 外見的特徴 | 左目を隠す前髪、ハネた後ろ髪 |
| 口調 | 「~っス」など人懐っこい後輩口調 |
| 一人称 | 俺 |
ミストラスは、ササン王国の騎士王ダリオス・レオクセスの長男として生まれた青年です。
弟のスパルトスは後に八人将の一人となりますが、本来その立場にいるはずだったのはミストラスでした。
興味深いことに、声優は弟スパルトスと同じ羽多野渉さんが担当しています。
兄弟を同じ声優が演じることで、二人の血縁関係がより強調されています。
人物像・性格
自由を求める心
ミストラスの性格を理解する上で最も重要なのは、彼が抱いていた「自由への渇望」です。
ササン王国は厳しい教義や戒律に縛られた閉鎖的な国でした。
迷宮攻略者の能力すら「神の力」として信じられているほど、外界との交流が断たれていたのです。
そんな国で次期騎士王候補として育ったミストラスは、自国を「自由のない狭い国」と感じ、外の世界に強い興味と憧れを抱いていました。
この思いは、教義を遵守する父ダリオスとの度重なる対立を生むことになります。
人懐っこい性格
外見は左目を隠すように伸ばした前髪とハネた後ろ髪が特徴的な少年で、「~っス」という口調で話す人懐っこい性格の持ち主です。
後輩のような親しみやすさがあり、シンドバッドにとっては初めてできた同年代の友人ともいえる存在でした。
仲間を守る強い意志
ミストラスは仲間思いの性格で、危機的状況においても「大丈夫…あなたのことは絶対俺が守りますから」と仲間を守ろうとする強い意志を見せました。
この献身的な姿勢が、彼の悲劇的な最期へとつながることになります。
シンドバッドとの出会い
16歳になったシンドバッドは、新たな交易国として「ササン王国」を選び、ヒナホホとジャーファルを連れて訪れました。
騎士王との交渉
当初、ササン王国はシンドバッドたちの交易の申し出をあっさりと断りました。
しかしシンドバッドは諦めず、騎士王ダリオス・レオクセスとの直接交渉に臨みます。
交渉の結果、ダリオスはシンドリア商会との交易を認め、さらに息子ミストラスがシンドバッドたちに同行することを許可しました。
父との和解
シンドバッドとの出会いは、ミストラスにとって転機となりました。
外の世界への憧れを理解してもらえたことで、長年対立していた父ダリオスとの和解が実現したのです。
出立の際、ミストラスは国も身分も捨てる覚悟でいました。
しかし父の計らいにより、騎士見習いから正騎士へ昇格。
「ササン同盟の証としてシンドバッドに随伴する」という特別任務に就く形で、正式に外界に出る許可を与えられました。
こうしてミストラスは、シンドバッド一行と共に世界を巡る旅に出ることになります。
悲劇の結末【ネタバレ注意】
ミストラスの運命は、「最初のシンドリア」での戦いで悲劇的な結末を迎えます。
パルテビア軍との激戦
シンドリア王国にパルテビア軍が押し寄せ、陸橋で八人将たちとの激しい攻防戦が繰り広げられました。
敵の猛攻に苦戦を強いられる中、ミストラスは敵に串刺しにされるという重傷を負います。
眷属同化の悲劇
瀕死の状態に陥ったミストラスは、仲間を守るため最後の手段に出ました。
眷属との同化です。
眷属同化とは、ジンの眷属と融合することで強大な力を得る技です。
しかしミストラスの場合、ドラコーンのような獣の姿ではなく、まるで化け物のような恐ろしい姿へと変貌してしまいました。
シャム=ラシュの暗殺術
眷属同化を果たしたミストラスでしたが、その力を発揮する間もなく、敵の頭領シャカによる暗殺術「八卦死天掌」を受けてしまいます。
この技はマゴイ(魔力)操作によって体の内部を破壊するという恐ろしいもので、ミストラスは内側から破壊され、命を落としました。
「大丈夫…あなたのことは絶対俺が守りますから」
その言葉を最後に、ミストラスは無残な姿で息絶えました。
ミストラスの魅力・考察
シンドバッドにとっての存在
ミストラスは、シンドバッドにとって特別な存在でした。
八人将の中でも特に気が合い、初めてできた同年代の友人といってもいい関係だったのです。
そんな友人の無残な死を目の当たりにしたシンドバッドが受けたショックは、計り知れないものがあったでしょう。
眷属同化禁止令の理由
本編『マギ』で、シンドバッドは八人将に対して眷属同化を禁止しています。
『マギ』強さランキングでも上位に位置する八人将たちが、なぜこの強力な手段を封じられているのか。
その理由は、ミストラスの死にあると考えられています。
眷属同化によって化け物のような姿に変貌し、無残な死を遂げた友人の姿は、シンドバッドにとって深いトラウマとなりました。
二度と同じ悲劇を繰り返さないために、シンドバッドは眷属同化を禁じたのでしょう。
ピピリカの証言
ミストラスの最期を知る人物の一人に、ピピリカがいます。
彼女はスパルトスに対して「それは君があの場にいなかったからよ。私は忘れない。あの人の無残な死に顔…」と語っています。
この言葉からも、ミストラスの死がいかに壮絶なものだったかがうかがえます。
スパルトスが八人将を継いだ理由
本編で八人将の一人として活躍するスパルトスは、元々その立場にいたはずのミストラスに代わって就任しました。
兄の無念を背負い、八人将としての責務を果たすスパルトス。
後に彼は父ダリオスから王位を継ぎ、新ササン王国の騎士王となります。
ミストラスが夢見た「外の世界」で兄の志を継ぎ、やがて故郷へ戻って国を導く。
スパルトスの歩みは、亡き兄への鎮魂でもあるのかもしれません。
まとめ
ミストラス・レオクセスは、『マギ シンドバッドの冒険』において最も悲劇的な最期を遂げたキャラクターの一人です。
自由を求めてシンドバッドの旅に加わり、仲間を守るために眷属同化という最後の手段に出た結果、無残な死を迎えることになりました。
彼の死は、シンドバッドに深いトラウマを残し、八人将への眷属同化禁止令という形で物語に影響を与え続けています。
「なぜスパルトスが八人将なのか」という疑問の答えは、兄ミストラスの悲劇にありました。『マギ シンドバッドの冒険』を読む際は、ぜひミストラスの物語にも注目してみてください。

