煉獄A級闘士として「三鬼拳 蝦蟇」の異名を持つ飛王芳(フェイ・ワンファン)。
飄々とした性格で周囲と打ち解ける彼ですが、その正体は物語の根幹に関わる重大な秘密を抱えていました。
『ケンガンオメガ』において、最も衝撃的な展開をもたらしたキャラクターの一人である飛王芳。
彼の強さと悲劇的な最期、そして「虎の器」としての運命を徹底的に解説します。
※この記事には『ケンガンオメガ』の重大なネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。
飛王芳のプロフィール
飛王芳は26歳、身長184cm、体重83kgの闘技者です。
四川省出身で、誕生日は4月1日とされています。
白い漢服を身にまとい、白髪が特徴的な美形キャラクター。
飄々とした性格で、仲間を「ちゃん」付けで呼ぶなど、物腰は軽め。
劉東成やニコラと一緒に行動することが多く、煉獄の中でも人気の高い闘士です。
『ケンガンアシュラ・オメガ』強さランキングでは、その圧倒的な実力から上位に位置づけられています。
表の顔:三鬼拳「蝦蟇」としての実力
煉獄には、中国拳法家の最上位三名に与えられる「三鬼拳」という称号があります。
飛王芳はその一人として「蝦蟇」の異名を持っています。
三鬼拳のメンバー
| 異名 | 人物 | 特徴 |
|---|---|---|
| 大蛇 | 劉東成 | 台湾出身、自称「天才拳士」 |
| 蝦蟇 | 飛王芳 | 四川省出身、太極拳使い |
| 百足 | 呂天 | 香港出身、大柄な男 |
飛王芳は煉獄参加からわずか2年で前任者を破り、三鬼拳の座を獲得しました。
表向きの戦闘スタイル
表向きの使用武術は「壬氏太極拳」。
東洋哲学の対極思想を取り入れた拳法を軸としながら、柔術やキックボクシングなど西洋格闘技も習得した総合格闘家として戦います。
打撃も投げもこなし、あらゆる局面に対応可能なトータルファイター。
東洋武術の理合と西洋武術の合理性を融合させた戦闘スタイルは、煉獄でも屈指の実力と評価されていました。
正体:「蟲」の一員と二虎流の使い手
果然 飛王芳 就是虎之器 pic.twitter.com/XxdgPHG0nW
— 無糖綠茶(台湾の二虎流後継者) (@880811jax) August 18, 2021
物語が進むにつれ、飛王芳の恐るべき正体が明らかになります。
蟲の工作員
飛王芳は秘密組織「蟲」の一員でした。
彼は「もう一人の十鬼蛇二虎」の弟子の一人であり、『ケンガンアシュラ』最終回で龍旼を殺害した謎の人物の正体でもあります。
煉獄への潜入は、蟲の計画の一環だったのです。
真の武術:二虎流
飛王芳の本当の使用武術は「二虎流」でした。
特に「水天ノ型」に卓越しており、主人公・王馬の知らない技も使用します。
「操流ノ型・柳」で攻撃を受け流し、「水天ノ型」で柔軟に回避。
複数の型を組み合わせた戦闘は、王馬とはまた異なる二虎流の姿を見せました。
「虎の器」とは何か
蟲が追い求めていたのは「虎の器」と呼ばれる存在です。
飛王芳は、その本命候補として育成されました。
もう一人の十鬼蛇二虎のもとには、約4000名もの候補者がいたとされています。
その中で、二虎流最大奥義「神魔」に到達したのは飛王芳ただ一人でした。
この事実が、彼を「虎の器」の最有力候補として位置づけていたのです。
最終奥義「神魔」の恐るべき力と代償
二虎流の最終奥義「神魔」は、飛王芳のみが習得に成功した禁断の技です。
神魔の仕組み
神魔の正体は「憑神」と「降魔」の同時発動です。
心臓を異常なまでに加速させることで、肉体の出力を爆発的に向上させます。
心音が速すぎて聞こえなくなるほどの勢いで心臓を動かし、超人的な身体能力を発揮します。
致命的な代償
しかし、神魔には致命的な代償があります。
心臓と脳への負荷は不可逆的であり、使用後は数分で死に至るとされています。
文字通り「命を燃やす」奥義であり、勝利と引き換えに確実な死が待っている禁断の技なのです。
若槻戦の全容と最期
対抗戦第12試合で、飛王芳は若槻武士と対戦します。
序盤〜中盤:実力の応酬
試合開始当初、飛王芳は壬氏太極拳を使って戦います。
しかし、若槻の圧倒的なパワーに対抗するため、徐々に本性を現していきます。
二虎流を解禁した飛王芳は、若槻を相手に互角以上の戦いを展開。
しかし、「世界最強の打撃力」を持つ若槻は、なおも立ち上がり続けます。
神魔発動
決着をつけるため、飛王芳は禁断の奥義「神魔」を発動します。
心臓を限界以上に加速させた飛王芳は、若槻を圧倒。
常人の52倍の筋繊維密度を持つ若槻ですら、神魔状態の飛王芳には対抗できませんでした。
悲劇的な結末
若槻をダウンさせた飛王芳でしたが、神魔の反動で肉体が限界を迎えます。
結果はダブルノックアウトによる引き分け。
試合後、飛王芳は瀕死の状態で王馬のもとへ。
そして、衝撃の真実を告げます。
飛王芳の悲劇:実験台としての人生
死の間際、飛王芳は絶望的な真実に直面します。
「虎の器」の真実
飛王芳が命を懸けて目指した「虎の器」。
しかし、真の虎の器は王馬だったのです。
4000名の候補者の中で唯一神魔に到達した飛王芳ですら、蟲にとっては「実験台」に過ぎませんでした。
二虎流に人生のすべてを賭けてきた彼にとって、この真実は何よりも残酷なものでした。
無念の死
自分の人生が「ただの実験の過程でしかなかった」という絶望。
飛王芳は、その無念を抱えたまま息を引き取ります。
最後に王馬に言葉を残し、二虎流の継承を託した飛王芳。
彼の死は、物語に大きな影を落としました。
まとめ
飛王芳は、『ケンガンオメガ』において最も悲劇的なキャラクターの一人といえます。
三鬼拳「蝦蟇」として煉獄で活躍する表の顔と、蟲の工作員・二虎流の使い手という裏の顔。
4000名の候補者の中で唯一「神魔」に到達した天才でありながら、結局は実験台に過ぎなかったという残酷な運命。
彼の人生は二虎流への献身そのものでしたが、その献身が報われることはありませんでした。
しかし、彼の意志は王馬へと受け継がれ、二虎流の歴史は続いていきます。
飛王芳の強さと悲劇は、『ケンガンオメガ』の物語をより深いものにしているのです。