『マギ』において「偉大なる大王」と称えられる伝説の存在、ソロモン・ヨアズ・アブラヒム。
アルマトラン最強の魔導士にして、主人公アラジンの父親でもある彼は、神すらも封印する圧倒的な力を持ちながら、全種族が平等に共存できる世界を夢見た理想主義者でもありました。
この記事では、ソロモンの基本プロフィールから驚異的な能力、壮絶な過去、そして息子アラジンへと受け継がれた意志まで、徹底的に解説していきます。
※この記事は『マギ』のネタバレを含みます。
ソロモン・ヨアズ・アブラヒムとは?基本プロフィール
ソロモン・ヨアズ・アブラヒムは、古の世界「アルマトラン」を治めた王であり、現在の世界(アラジンたちの世界)を創造した偉大な魔導士です。
そのフルネームは旧約聖書に登場するイスラエルのソロモン王をモデルとしており、作中でも「ソロモン王」「偉大なる大王」と呼ばれ、創造の神として言い伝えられています。
最も特徴的なのは額にある「第三の目」で、戦闘時にこれを開眼させることで強大な力魔法を発動させます。
青みがかった長髪と端正な顔立ちを持ち、息子であるアラジンとの容姿の類似性はファンの間でもよく指摘されています。
アラジンの父親であり、妻はシバ。
しかしソロモンはアラジンが生まれる前に命を落としており、親子が直接会うことはありませんでした。
ソロモンの性格と人物像
少年時代の荒々しさと真っ直ぐな性格
少年時代のソロモンは、アルマトランで虐げられていた異種族を解放するため、レジスタンスのリーダーとして戦っていました。
言葉遣いには少年らしい荒々しさがあったものの、その性格は明るく真っ直ぐで、仲間たちから厚い信頼を寄せられていたとされています。
正確な指示を出しながら仲間をまとめ上げるリーダーシップを発揮し、異種族の文化に触れることを好む好奇心旺盛な一面も持っていました。
興味深いのは、ソロモンが最初から理想主義者だったわけではないという点です。
父ダビデの息子として生まれた当初は、異種族を制圧することに積極的な傲慢な戦士だったとされています。
しかし原始竜(マザードラゴン)との出会いを経て、異種族への理解を深め、その価値観は大きく変化していきました。
王となってからの孤独
レジスタンスとしての戦いを経て、ソロモンは最終的に王位に就くことになります。
しかし彼自身は王になることを望んでいたわけではなく、「民が望んだから」という理由で王座に着いたとされています。
「頂点に立つ者の孤独」を受け入れながらも、全種族が平等に共存できる世界という理想を追い求め続けました。
この姿勢は、後に息子アラジンや盟友ウーゴへと受け継がれていきます。
ソロモンの強さと能力【アルマトラン最強の魔導士】
第三の目と力魔法(ゾルフ)
ソロモン最大の特徴は、額にある「第三の目」を使った力魔法です。
戦闘時にこの目を開眼させることで、重力や力のベクトルを操る魔法を発動させます。
主な技として知られているのは以下の通りです。
- ゾルフ・サバーハ:対象物を押し返す、または上に持ち上げる魔法
- ゾルフ・ルイーラ:対象物を強制的に落下させる魔法
これらの力魔法は単純に見えますが、ソロモンの手にかかると恐るべき威力を発揮します。
攻撃を必ず回避し、攻撃を必ず当てる
ソロモンの力魔法の真髄は、「力のベクトルを視認できる」という点にあります。
あらゆる攻撃のベクトルが見えるため、力魔法でそれを操ることで完璧な防御やカウンターが可能となります。
つまり理論上、ソロモンへの攻撃は絶対に当たらず、逆にソロモンの攻撃は絶対に当たるという、事実上の無敵状態を実現できるのです。
作中でアルバ(玉艶)が「かつての世界最強の魔道士はかの王だった」と語っているように、アルマトランにおいてソロモンは最強の魔導士として認識されていました。
神をも封印する究極の魔法
ソロモンの力が最も発揮されたのは、神「イル・イラー」との対峙においてです。
父ダビデとの戦いを経て、運命を司る神の存在を知ったソロモンは、神に反旗を翻す決断をします。
そして驚くべきことに、神からすべての魔力を奪い取り、そのルフ(魂のエネルギー)を全知的生命体に平等に配分するという偉業を成し遂げました。
最終的には、黒の神とアル・サーメンを異空間に封印するという、作中最大規模の魔法を行使。
人間を遥かに超える「神」を封印できる力は、まさに規格外と言えるでしょう。
ソロモンの過去と壮絶な人生
ダビデの息子として生まれる
ソロモンは、800歳を超える長命の存在であるダビデの息子として生まれました。
父ダビデは「自らが神になる」という野望を抱いており、ソロモンとは根本的な思想の違いがありました。
当初のソロモンは父の影響を受け、異種族を制圧する傲慢な戦士として振る舞っていたとされています。
原始竜(マザードラゴン)との出会い
ソロモンの人生を大きく変えたのが、原始竜(マザードラゴン)との出会いでした。
この出会いをきっかけに、ソロモンは異種族の文化や価値観に触れることの素晴らしさを知り、それまでの傲慢な考えを改めていきます。
そして異種族を解放するためのレジスタンス運動のリーダーとして立ち上がることになりました。
抵抗軍を率いて戦った日々
レジスタンスのリーダーとなったソロモンは、およそ5年間にわたって仲間たちと共に戦い続けました。
この時期に培われた仲間との絆は深く、後にジンとなる存在たちとの関係もこの頃に築かれています。
全種族が平等に共存できる世界を目指し、既存の支配体制に立ち向かう日々が続きました。
王位即位と神への反逆
長い戦いの末、ソロモンは民に望まれる形で王位に就きます。
しかし王となった後も試練は続きました。
父ダビデとの最終決戦では多くの仲間を失い、自身も重傷を負いながらもかろうじて勝利。
その戦いの中で神の存在と「運命」の概念を知ることになります。
運命に支配されることを良しとしなかったソロモンは、神に反旗を翻すという前代未聞の決断を下します。
そして神からすべての魔力を奪い、それを全ての知的生命体に平等に分配。この行為により、ソロモンの肉体は急激に老化していきました。
ソロモンと関連キャラクターの関係
シバ(妻)
シバはソロモンの妻であり、アラジンの母親です。
興味深いことに、二人の関係は最初から良好だったわけではありません。
ソロモンがシバを囚われの身から救い出した当初、彼女は「人間が至上であり、他の種族は劣っている」という差別的な考えを持っていました。
しかしソロモンと行動を共にする中で、シバの価値観は少しずつ変化していきます。
最終的には異種族との共存を目指すソロモンのビジョンを支持するようになり、二人は結ばれることとなりました。
アラジン(息子)
アラジンはソロモンとシバの間に生まれた息子であり、歴史上初めて現れた「4人目のマギ」です。
残念ながら、ソロモンはアラジンが生まれる前に命を落としており、父子が直接会うことはありませんでした。
しかしアラジンは「ソロモンの知恵」という特殊能力を継承しており、これはソロモンの意志が込められた力とされています。
物語終盤のアラジンは、父が得意とした力魔法を完全に使いこなせるようになり、さらに現代の魔法知識も習得。
「ソロモンすらも超えた」と評されるほどの実力者へと成長しました。
ウーゴ(盟友)
ウーゴはソロモンと共に戦った天才魔導理論士であり、最も信頼された盟友の一人です。
ソロモンの死後、ウーゴはその遺志を継いで現在の世界を創造し、マギのシステムを構築しました。
そして聖宮の守護者となり、長い年月をかけてアラジンを育て上げています。
ソロモンの最期の言葉「世界を造れ」を忠実に実行したウーゴの存在なくして、アラジンたちの物語は始まらなかったと言えるでしょう。
ダビデ(父)
ダビデはソロモンの父親であり、800歳を超える長命の存在です。
「自らが神になりたい」という野望を持つダビデと、全種族の平等を願うソロモンは、根本的な思想において対立していました。
最終的にソロモンはダビデとの決戦に勝利しますが、多くの仲間を失い、自身も深い傷を負うという代償を払っています。
ソロモンの最期【黒の神との決戦】
ソロモンの最期は、壮絶なものでした。
妻シバが命を落とした後、ソロモンは覚醒し、アル・サーメンとの最終決戦に挑みます。
この戦いでソロモンは、自身の全魔力を使って黒の神とアル・サーメンを異空間に封印するという決断を下しました。
盟友ウーゴに「世界を造れ」という遺言を残し、ソロモンはその命を散らします。
神の力を奪った代償で急激に老化していた肉体は、最後の魔法を使い果たすことで完全に力尽きました。
しかしソロモンの意志は消えることなく、ウーゴによって創造された新たな世界、そして息子アラジンへと確実に受け継がれていったのです。
ソロモンの強さランキングでの評価
『マギ』強さランキングにおいて、ソロモンは第3位に位置づけられています。
「アルマトラン最強の魔導士」として、神すらも封印する圧倒的な力を持つソロモンですが、1位のシンドバッド、2位のアラジンには及ばないという評価です。
特にアラジンに関しては、父ソロモンの力魔法を完全に習得した上で、現代の魔法知識も兼ね備えているため、「ソロモンを超えた」と作中で明言されています。
アルマトラン時代の魔法と現代の魔法、両方を熟知しているアラジンの総合力が父を上回ったという形です。
とはいえ、ソロモンが持つ力魔法の完成度、そして神を封印するという前人未到の偉業は、作中でも最高峰の実績として評価されています。
まとめ
ソロモン・ヨアズ・アブラヒムは、『マギ』という物語の根幹を成す重要なキャラクターです。
傲慢な戦士から始まり、異種族との共存を夢見るレジスタンスのリーダーへ、そしてアルマトランの王へと変貌を遂げた彼の人生は、まさに波乱万丈。
神すらも封印する「アルマトラン最強の魔導士」でありながら、全種族の平等という理想を追い求めた姿は、多くのファンの心を捉えています。
ソロモンは息子アラジンと直接会うことなく命を落としましたが、「ソロモンの知恵」という形でその意志は確実に受け継がれました。
そしてアラジンは父を超える魔導士へと成長し、ソロモンが夢見た世界の実現に向けて歩み続けています。
「偉大なる大王」ソロモンの遺産は、今なお物語の中で生き続けているのです。


