『マギ』において最大の敵として君臨した存在、アルバ。
「裏切りのマギ」として長く謎に包まれていた彼女は、アル・サーメンを率いてアルマトランを滅ぼした張本人であり、煌帝国の皇后「練玉艶」として暗躍していました。
この記事では、アルバの正体から驚異的な能力、アル・サーメンでの役割、そして壮絶な最後まで徹底的に解説していきます。
※この記事は『マギ』のネタバレを含みます。
アルバとは?基本プロフィール
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アルバが鬼コワイ pic.twitter.com/REnagPMH5B— よこて (@byinvain) January 23, 2015
アルバは、古の世界「アルマトラン」出身の魔導士であり、かつてはソロモン王の三賢者「マギ」の一人でした。
その出自は特殊で、ダビデが長老会の世話をさせるために造った「魔導士シリーズ」の一人とされています。
生まれた時からイル・イラー(神)の声が聞こえていたという背景を持ち、神への絶対的な信仰が彼女の行動原理となっていました。
「アルマトラン最強の剣士」を自称しており、剣術と魔法の両方に長けた万能型の戦士。
羽根の形をした神杖を持ち、宝玉が埋め込まれたその杖は、かつてシバから奪い取ったものでした。
物語では煌帝国の皇后「練玉艶」として登場し、作中で正体が明かされるまで長い間謎に包まれていたキャラクターです。
アルバの正体【裏切りのマギ】
ソロモンの召使いから三賢者へ
アルバの過去を紐解くと、意外な事実が浮かび上がります。
元々アルバはソロモンに仕える召使いでした。そして驚くべきことに、ソロモン王に杖を用いた剣術を仕込んだのは、他でもないアルバ自身だったのです。
主従でありながら師弟でもあるという、複雑な関係性がそこにはありました。
その実力が認められ、アルバはソロモンの三賢者「マギ」の一人に選ばれます。
この時点では、ソロモンとアルバの間には深い信頼関係があったとされています。
イル・イラーへの狂信
しかし、アルバには生まれた時からイル・イラー(神)の声が聞こえていました。
アルバはイル・イラーを「我らが父」と崇め、その信仰は狂信と呼べるほど強固なものでした。
やがてソロモンが神に反旗を翻し、イル・イラーから力を奪おうとした時、アルバは裏切りを決意します。
そしてソロモンの妻シバと対峙し、深手を負わせて神杖を奪い取りました。
アルバの髪型が途中で変化しているのは、シバとの死闘の最中におさげを切り飛ばされたためとされています。
練玉艶としての暗躍
アルマトラン崩壊後、アルバは新世界において練玉艶の肉体を乗っ取り、煌帝国の皇后として暗躍を続けます。
練玉艶として子供を産んだ後に乗り移ったとされており、子供たちは乗っ取り用の「予備体」として育てられていました。
この方法により、アルバはアルマトラン時代の強さを維持し続けることができたのです。
政治家や貿易商に変装して各国の中枢に潜り込み、歴史を影から操ろうとする。
それがアルバの長期戦略でした。
アルバの能力と強さ
アルマトラン最強の剣士
アルバは自らを「アルマトラン最強の剣士」と称しています。
ソロモン王に剣術を教えた師匠であることからも、その剣の腕は本物です。
作中でもソロモンがアルバの剣術の実力を認める描写があり、魔法と剣術を高いレベルで両立させた稀有な存在として描かれています。
さらに1000年にわたる執念と、不死身に近い体を持つアルバは、単純な戦闘力では計り知れない脅威でした。
強力な魔法の数々
アルバは剣士でありながら、優れた魔道士でもあります。
八ツ首防壁(ボルグ・アルサーム)は、防壁魔法のエネルギーを蛇のように操作して相手を攻撃する技。防御と攻撃を兼ね備えた独特の魔法です。
絶葬(メドウン・アルサーム)は、両手を魔物のような異形に変化させ、衝撃波で相手を斬る強力な攻撃魔法。
さらに精神魔法で相手を堕転させたり、アル・サーメンの魔導士を召喚して極大魔法を複数同時発動することも可能。
本来の肉体であれば、ジンの軍勢とも渡り合えるほどの実力を持っていたとされています。
肉体乗っ取り能力
アルバの特殊能力として、血縁者への肉体乗っ取りがあります。
ただし、乗っ取れるのは自分と血の繋がっている者だけという制限があります。
練玉艶の肉体を乗っ取り、子供を産むことで渡り歩き、アルマトラン時代の強さを保つための予備体を確保していました。
玉艶の死後は練白瑛の体を乗っ取り、シンドバッドに近づくなど、この能力を駆使して暗躍を続けました。
アル・サーメンとアルバの野望
アル・サーメンの結成
アル・サーメンは、ソロモン王の元家臣である魔術師たちで構成された秘密組織です。
興味深いことに、「アル・サーメン」という名称はシンドバッドが付けた仮称であり、結成時には全員で「アル・サーメン!」と叫んでいたというエピソードが残されています。
組織の目的は「堕転」を広めること。
メンバーにはイスナーン、ファーラン、ワヒードなどアルマトランの魔導士や、マギのジュダル、そして「黒き王」とその眷属が含まれています。
アルバのリーダーとしての立場
アルバはアル・サーメンのリーダー的立場にいますが、他メンバーに対する絶対的な命令権は持っていませんでした。
実際、イスナーンがアルバの要求を拒否しても実質的な制裁がなく、交配を繰り返してアルマトラン時代の力を取り戻そうとするアルバの方針に対しては、メンバーから公然と批判が出されることもありました。
組織としての結束は、イル・イラーへの信仰という共通の目的によって保たれていたと言えるでしょう。
アルバと関連キャラクターの関係
ソロモン(元主人)
アルバとソロモンの関係は、複雑な歴史を持っています。
元々は主従関係であり、アルバはソロモンに仕える召使いでした。
同時にソロモンの剣術の師でもあり、互いに信頼し合う関係だったとされています。
しかしソロモンがイル・イラーに反旗を翻した時、神を崇拝するアルバは裏切りを決意。かつての主人と敵対する道を選びました。
シバ(殺害対象)
シバはソロモンの妻であり、アラジンの母親です。
アルバはシバと死闘を繰り広げ、深手を負わせてその神杖を奪い取りました。
練玉艶が月を模した杖を持っていたのは、本来の所有者であるシバから奪ったものだったのです。
シバとの死闘の最中におさげを切り飛ばされたことが、アルバの髪型が変化した理由とされています。
練白龍・練紅炎(子孫)
練白龍と練紅炎は、アルバ(練玉艶)の子孫にあたります。
アルバにとって彼らは乗っ取り対象であり、予備体としての存在でした。
白龍との激戦では、最終的に首を切り落とされるという敗北を喫しています。
そして白瑛の体から追い出された後、黒い蠍の姿となって白龍の体を乗っ取ろうとしましたが、練紅炎のルフが混じっていたためにルフが適合せず、乗っ取りは失敗に終わりました。
アルバの戦闘と敗北の歴史
ユナンとの対戦
暗黒大陸において、アルバは放浪のマギであるユナンと対戦しています。
1000年の執念と不死身の体をもって、アルバはユナンを圧倒。
堕転させようと試みました。
この戦いはアルバの強さを示す重要なエピソードの一つです。
ジュダルと白龍との激戦
25巻では、堕転してベリアルの力を手に入れた白龍とジュダルに急襲されます。
アルバは強力な魔法で二人を追い詰めますが、ジュダルの「絶縁結界」によって魔法を封じられ、劣勢に立たされます。
そして白龍によって首を切り落とされるという衝撃的な結末を迎えました。
首を切り落とされてもなお笑みを浮かべるアルバの姿は、彼女の不気味さと執念深さを象徴する場面として記憶に残っています。
アラジンとの最終決戦
練玉艶の死後、白瑛の体を乗っ取ったアルバは、最終的にアラジンと対峙します。
アル・サーメンの魔導士を召喚し、4つの極大魔法を同時発動してアラジンを倒そうとしました。
しかし、マザードラゴンとの修行で力魔法を会得したアラジンは、その全てを跳ね返します。
そして錬金魔法により、アルバは白瑛の体から追い出されました。
アルバの最後と結末
白瑛の体から追い出されたアルバは、黒い蠍のような姿へと変貌します。
最後の手段として白龍の体を乗っ取ろうと試みますが、白龍の中には練紅炎のルフが混じっていました。
そのためルフが適合せず、乗っ取りは失敗。
魔力が弱体化したアルバは、子供の姿へと退行。
かつてアルマトラン最強の剣士を自称し、1000年もの間暗躍し続けた存在が、幼い姿となって力を失う結末を迎えました。
最終的にアルバはシンドリア商会本部へと敗走。
長きにわたる野望は、アラジンたちの手によって完全に打ち砕かれたのです。
アルバの強さランキングでの評価
『マギ』強さランキングにおいて、アルバは第5位に位置づけられています。
「アルマトラン最強の剣士」として、また古代マギとしての知識と経験を考慮すると、極めて高い戦闘力を持つことは間違いありません。
極大魔法の複数同時発動や、精神魔法による堕転など、多彩な能力を持っています。
ただし、作中では敗北を重ねていることも事実です。
ジュダルと白龍に首を切り落とされ、アラジンには完全に力負けし、最終的には子供の姿に弱体化するという結末を迎えました。
それでも1000年にわたって暗躍し続けた執念と、物語全体の黒幕としての存在感は、間違いなく作中トップクラスと言えるでしょう。
まとめ
アルバは、『マギ』という物語において最も重要な敵役の一人です。
ソロモンの召使いから三賢者へ、そして裏切りのマギとしてアル・サーメンを率いる黒幕へ。
その人生は、イル・イラーへの狂信によって歪められた悲劇でもありました。
アルマトラン最強の剣士を自称し、1000年もの間暗躍し続けた執念深さ。
練玉艶として煌帝国を操り、子孫を予備体として利用する冷酷さ。
そしてソロモンの妻シバを倒し神杖を奪った残忍さ。
最終的にはアラジンに敗れ、子供の姿に弱体化するという結末を迎えましたが、物語全体を通じて最大の脅威として君臨し続けたアルバの存在感は圧倒的でした。




